財政安泰論のあやふやさ

最近のリフレ派は本当にやばいので、「リフレ」支持しないことは折にふれ強調していこうと思います。
誰も気にしないかもしれませんが。
デフレ脱却を金融政策で目指すことに賛成してさえいればリフレ派、という定義はいい加減すぎますし、ある種図々しいと思います。
そういう定義だと、世界中に本人も知らない間にリフレ派認定されてしまう人が出てしまいます。
私はインフレ目標を支持したり金融政策を支持したりはしますが、リフレ派諸氏の言動をぜんぜん支持しないようになってきましたので、「リフレ」支持層でもなくなりました。
このところ、リフレ派の発言を聞いて驚愕することの連続なんですけれども、この動画もひどいですね。

  1. 国家は不死なので、借り換えができれば永久に破綻しない。
  2. 政府には通貨発行権があるので、国債を買い取れば債務はチャラ。
  3. 歳出削減すると景気が悪化する(公務員の削減とか)。
  4. 補正予算など財政出動すれば景気は持ち直す。
  5. 景気が持ち直すと(当然)財政は悪化する。
  6. いま検討中の補正予算は去年の増税がなければ必要なかった。
  1. 借り換えできれば破綻しない、というのは借り換えできなくなると破綻する、という意味になりますが、日本が永久に借り換えできるという根拠はどこにあるのでしょうか。
  2. 国債を買い取れば債務はチャラと景気のよいことをおっしゃいますが、インフレ目標を超えたら買い取れないのですが、その後はどうなるのでしょうか。(というか、永久に借り換えできれば良いなら買い取る必要がないと思うのですが、1と2は矛盾してませんか?)
  3. アメリカもイギリスも歳出削減して景気は悪化していないのですが、事実に立脚した論を立てられないのでしょうか。ちなみに小泉政権期の日本もそうです。
  4. 2014年補正予算を出しても、いま現在「リセッション」などと言われているのは何故なのでしょうか?財政出動しても景気が持ち直すとは限りません。金融緩和下でも財政政策が効かないのは何故なんでしょうか。
  5. 景気が持ち直すと財政が悪化する、となると、リフレ派の財政再建論は破綻してしまいます。財金併用して景気回復すれば、名目GDPが増加して財政再建できる、とリフレ派は主張しているはずなんですけど。
  6. いま検討中の補正予算は「TPP対策」がメインになりそうな感じですが。