デフレは貨幣現象である


Macro Musings Blog: Why Inflation with a Large Output Gap?
http://beckworthlover.blogspot.jp/2013/03/blog-post.html?view=classic
ベックワース教授のエントリ。
「産出量ギャップ(=GDPギャップ=需給ギャップ)があるのに、デフレどころかインフレになっているのは何故か?」という内容。
生産力に及ばない産出量しかない状態は、「総需要(=有効需要)不足」を表します。
言い換えると、人々の名目支出(使うカネの額)が足りず、生産力が余っている状態。
教授のエントリで示されているのはつまり、「総需要不足でもデフレになるどころか、インフレになっている実例があり、それは大恐慌期のアメリカと、現在のアメリカである」ということ。
では、総需要不足でもインフレが生じている理由はなにか?
それは、「中央銀行のスタンスと行動」が決定的なファクターであるということです。
大恐慌期には金融政策へのフランクリン・ルーズベルトのスタンスと行動がインフレ転換をもたらしました。
つまり、デフレの根本原因は貨幣現象であり、これは「説」ではなく「事実」です。
もし、「デフレの原因が総需要不足である」と主張したいのであれば、上記のデータの間違いを発見して発表するか、別の解釈を見出す必要があります。
単に結論を主張するだけなら誰でもできますし、どんな「新説」でも開陳することができます。