凶暴・兇悪な中世日本人像

大変面白うございました。

喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ)

喧嘩両成敗の誕生 (講談社選書メチエ)

本書の主旨は、「『双方痛み分け』のような世界的に見て特異な日本的法意識の根源を探る」という真面目なものですが、それを根拠付けるために挙げられた事例が面白いこと面白いこと。
昔の暴力的日本人の基地外エピソードのオンパレードで、SFを読むより非日常性を味わえました。
こんな兇険きわまるご先祖様がたをよくも大人しく飼い慣らしたものだな、と江戸幕府に対する評価を改めて高くしました。