日銀の新総裁には学者がふさわしい
麻生太郎氏は日銀の新総裁に求める条件の一つとして「組織運営能力」を挙げていますが、これは不適切であり、見識を疑います。
日銀の総裁に必要なのは適切な金融政策を策定する能力であり、組織運営能力などは枝葉に過ぎません。
副次的なものを総裁選定の必要条件にしている辺りに、麻生氏が金融担当大臣になっている適任性に疑いをもたざるをえません。
戦後の日銀総裁の大半が東大法学部出身であり、金融のシロウトが金融政策の長を担ってきたという事実は日本の後進性をあらわすものであって、戦後長い間それに馴染んで疑問を持って来なかった旧来型政治家の限界が露呈しています。
麻生氏しかり、与謝野氏しかり、藤井氏しかり、であります。
旧来型政治家の系統を忠実に受け継いで、誤った「常識」をアンラーニングする意思がない、その必要性に気づく能力がない政治家もまた同じことであります。
安倍首相、見解相違に直面-日銀総裁人事で - WSJ
安倍晋三首相と麻生太郎副総理兼財務相は、次期日銀総裁の人事をめぐって意見が分かれている。
麻生氏はあくまでも財務省の代弁者として振る舞うことを決めているようで、これは選挙前と同じ態度です。
麻生氏は選挙中のみ金融緩和政策へ賛成するポーズをとっていたに過ぎません。
安倍首相のつくりだしたムーブメントにタダ乗りを無事に果たした後は、従来通り官僚の良き友人に戻ったというわけです。
公務員制度改革が麻生政権で大幅に後退したことを思い起こしても、マイナスの一貫性があるといえましょう。
麻生氏の念頭に国民の利益があったことは一度も有りません。
日銀総裁人事でもみんなの党を支持する
先の選挙の比例区では、私はみんなの党に投票しましたが、期待に違わぬ奮闘ぶりを見せてくれています。
このような政党は本当に珍しい。
日銀総裁人事、財務次官・財務官OBには反対=渡辺みんなの党代表
[東京 15日 ロイター] みんなの党の渡辺喜美代表は15日午後の定例会見で、日銀総裁と2人の副総裁の後継人事について「財務次官OBや財務官OBには反対する」と明言した。
財務省OBを起用する弊害については「外為特会が利権の巣窟になっている。金融政策を徹底的にやれば(為替介入のための)外為特会は必要なくなる。為替水準は金融政策によって決定されていく」とも語り、「古臭い利権を守ろうとするパラダイムがある人が総裁になれば、中途半端な金融政策になりかねない。外債購入などもやらないとなってしまう」
渡辺代表は天下り文化と徹底的に戦うとし、「日銀・東証・公取・政策投資銀行等、トリプルAの天下りポストを根こそぎはく奪することが日本の復活につながる」と強調した。
デフレ脱却は日本の改革の必要条件ですね。