山田厚史がまたも不正確な記事を掲載

新聞っていうのはこの程度の質の記事で充分通用してしまうものなんですねぇ。
言論でカネをとれるだけの仕事をする意思があるのでしょうか。

焦る財務省、諦めの日銀
例えばこんな事態も起こるかもしれない。
 4月×日、日銀の白川総裁が退任、金融緩和を積極的に行う新総裁が登場した。首相の期待に沿い大胆な「買いオペ」で市場に資金を流し始めた。30兆円から始めた「買い入れ基金」は6月に100兆円を突破した。
 この裏にはもう一つの事情があった。1月の大型補正予算から始まった財政の大盤振る舞いで政府は財政資金の不足が深刻になっていた。国債消化を円滑にするため、日銀が金融機関の保有する国債を、一層、買い上げなければならなくなったのである。「買いオペ」は銀行が保有する国債を日銀が買い取ることで、市場に日銀券(通貨)が供給される。日銀には国債が溜まる。日銀はオペを通じて実質的な国債の「日銀引き受け」を始めたのである。
財政再建」を目指す財務省にとって、日銀に国債を買ってもらうことは財政規律を歪め、あってはならない事態だった。だが財務官僚から異論は出ない。消費税増税の条件に「名目成長率3%」の高いハードルがあるため「増税にこぎ着けるまで無理な財政出動にも耐えるしかない」という事情がある。「景気が回復しない限り増税はできない」という政権の意向を無視できず、資金を国債に頼る財政出動景気対策に歩調を合わせた。
 官邸は7月に発表される「4〜6月の成長率」を見守っている。夏の参議院選挙を左右するのは経済、と見ているからだ。「憲法改正」などの安倍カラー濃厚な懸案を封印し景気対策に邁進した。財務省も4〜6月のGDPが増税の可否に影響するだけに必死だ。日銀の新総裁は、集中的に資金を投入し、市場から国債を買いまくる。
 そんな状況の中で「日本の中央銀行は財政をファイナンスしている」という観測が海外で囁かれるようになった。円安で儲けたヘッジファンドが、今度は国債売りを仕掛けてきた。下がりっぱなしだった金利が上昇し始める。市場では、「通貨価値を落とすインフレ政策が本格化する」という見方から金利の高騰が始まった。安倍首相が野党自民党総裁のころ主張していた「日銀が輪転機を回しておカネを刷りまくればいい」という言葉が、現実味を帯びる。
 銀行は大慌てだ。金利が上がれば保有する国債の価格が下落し、経営は大打撃を受ける。買い手が引っ込んだ国債は「消化難」となり財務省は高い金利をつけて国債を売り出す。金利はさらに跳ね上がり、日銀内部では「これ以上の金融緩和は危険だ」という声が高まった――。
 以上は、今年予想される「悪いシナリオ」である。夢物語ではない。日銀や財務省でも、表だっては言われていないが、その危険性は内部で共有されている。

長いよ。
山田のバカげた小説を読まされる身にもなって下さい。
記者のくせに100%の創作を書くというのは、その職責に合致しているのでしょうかね。
このへんが巧妙なのですが、こういうデマ満載の作り話を読む読者、特にこの手の話に疎い読者は、読んでいるのが創作物であることをついつい忘れてしまい、フィクションに立脚した「危機感」を抱いてしまったりします。
それは根拠のない危機感なのですが、そういう誤った認識を一般国民に広めることによって、合理性のない批判・非難で正しい政策ができなくなることを山田は目論んでいるのです。
何十回でも書いてやりますが、リフレ政策の根幹は財政政策ではなく、金融政策であります。
リフレ政策で中央銀行による国債買い入れが推奨されるのは金融緩和のためであって、財政ファイナンスのためではありません。そんなに国債が嫌なら他の資産を買えば良いのです。
また、アメリカの量的緩和QE)では3回とも国債買い入れをも行なっていますが、危機が訪れるどころか景気が回復し始めています
現実を見ましょう
妄想小説を書く暇があったらニュースをよく読むことですね。それも仕事だろ?

だが「アベノミクス」は通貨の価値を下げ、インフレにする、という。物価が上がる、ということは金利も上がる、ということだ。
金利上昇には二つのタイプがある。景気がよくなり資金需要が出て金利が上がる。もうひとつは国債が売れなくなり、買ってもらうために金利を高くする。後者は「悪い金利高」とされている。国債が売れなくなり長期金利は20%台まで跳ね上がったギリシャ国債の市場金利が7%を超えて大慌てしたイタリアなど、景気回復と無縁な悪い金利高は世界各地で起きている。日本だけがそうならない、とは言えない。

そうなる、とも言えませんねぇ。

1000兆円の借金を抱える財政で金利が3%上昇したら、単純計算で財政負担は30兆円増加する(実際には一気に30兆円の増加にはならない)。消費税換算で約12%分の財源が吹っ飛ぶ勘定だ。

どうして単純計算するのですかね?
ちゃんと計算してくださいよ。
国債の種類がいろいろあることをどうして考慮しないのですか?

物価は黙っていても上がる。円安で輸入物価が値上がりするからだ。いま輸入は輸出を大きく上回っている。円高は輸出業者に深刻だったが、円安は消費者に打撃を与える。

どうしてこういうウソを書くのでしょうか。
第一次安倍政権のころにはドルは130円までいきましたが、デフレ脱却には至りませんでしたね。そのような事実を調べてから記事を書きましょう。
また、山田もやっぱり価格と物価の違いを把握していませんね。
どうしてそんなにバカなのですか?

通貨が下落し、物価に波及すれば、次は金利上昇である。国債暴落を招けば、物価が急騰するという意味でハイパーインフレにつながりかねない。

よく知らないことについて断言するのはやめましょう。
それはデマですよ。
朝日新聞は確かに日中戦争や太平洋戦争を煽った前科がありますが、反省したのではなかったのですか?
何人もの論者が述べていますが、ハイパーインフレ独裁政権や敗戦後などの特殊な環境でないと起こらないものです。
また、ハイパーインフレは抑制された実例があり、万が一発生しても抑える方法はわかっています。
ただ、日銀は敢えて抑えないかもしれませんが。

金利が上がったら、速やかに金融を締めればいい。オイルショック後の狂乱物価やプラザ合意後のバブル経済も、日銀は見事に火を消し危機を乗り切った」と言う人がいる。そうだろうか。

しれっとウソを混ぜなさんな。
バブル潰しに失敗して失われた20年を継続中なのが日銀でしょ。
どうしてそんなに日銀に媚びるのですか?
何か得するの?

先に述べた「悪いシナリオ」に続きを書こう。
 7月のある日、国債金利が跳ね上がった。
 強靭化政策で財政支出が膨らみ、市場は日銀の積極的な買いオペを「財政ファイナンス」と受け取るようになっていた。金利上昇は市場の警告だった。これ以上の国債買い入れは不健全な財政の片棒を担ぐことになる、という意見が吹き出し、日銀の金融政策決定会合は大揺れ。
委員の意見は「金利上昇が起きたからには、緩和政策にブレーキを掛けるべきだ」と「ここで緩和を緩めれば景気回復の腰を折る」に割れた。代わったばかりの新総裁は「金融緩和の継続」を譲らなかった。総裁と一緒に安倍政権が任命した二人の副総裁も同意見だった。日銀は国債買い入れオペを一段と強めた。
景気対策の手を緩めたら参議院選挙は戦えない」という声は与党に強く、日銀は抵抗のすべもなかった。市場で買い手のつかない国債を日銀が買い支える。投機筋の売りが円と国債に殺到し、国債の値崩れが始まった――。

だから小説を書くなって。
それは記者の仕事じゃないから。
小説を根拠に政治批評をしていいわけないでしょ?
非常に矛盾した小説ですが、景気が回復していないのに、どうして金利だけが危険なほど上がるのでしょうか。
その辺を説明できなければならないのですが、山田にはそんな力はありませんし、やる気もありません。
山田の目的はデマを流すことだからです。

「買いオペ」による保有も、財政法で禁止されている「日銀の国債引き受け」も、実質は変わりない。市場を通すか、通さないか、の違いだけで政府の財政を日銀が支えていることは変わりない。

国債引受は但し書きで許可されているし、実際にやっていることを山田はやっぱり書きません。悪質ですね。
市場からの買取も引き受けも同じ、と山田が言ってくれているのですから、いっそ引き受けをやったら良いと思うのですね。
私は両者に違いがあると思いますが、山田が同じだと言っているのだからいいんじゃない?

問題は「危険水域に入ったとき、やめる決断ができるか」である。
国債の買い取りが「市場の金融調節」として行われているならやめればいい。だが「危険水域」では政権は存亡の危機に見舞われる。日銀がそっぽを向けば、政府は資金繰りに行き詰まる。そんな時に「毅然たる姿勢」を取ることは容易ではない。

資金繰りに行き詰まる?
なんで?
いまでも国債の消化は低金利で出来ているじゃないですか。
現実を見ようよ、山田。

「金融緩和に積極的な総裁」が「政府に逆らえない総裁」であったらことは重大である。「政府が大変なとき日銀は打ち出の小槌を振ってお札を刷りまくる」と見なされるような人が総裁になったら、通貨価値は地に落ちるだろう。
http://diamond.jp/articles/-/30079

山田はさ、「インフレ目標」って知ってる?
それを決めると金融緩和の限度も定められるのですよ。
インフレ目標に法的強制力を持たせれば、政治家の裁量によって緩和を強制される危険はなくなりますよね。
安全でしょ?
朝日新聞が大好きな韓国もインフレ目標採用国なのですが、取材した?