やはりフィナンシャル・タイムズはだめですね

奥歯にものの挟まったような物言い、誰かから「こういう記事を書いてくれ」と言われたような文章です。
やっぱりダメなんだよねぇ。
経済の知識を増やしたい人は、経済紙を読むより本を読んだほうがいいです。
新聞は情報操作したがる人々に近すぎます。

[FT]日銀の独立性を尊重せよ(社説)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV20002_Q2A121C1000000/
【中略】
だが、金融政策だけでは日本経済の成長を阻害する要因を取り除くことはできない。経済改革が進んでいないからだ。女性の労働参加も極めて少ない。退職年齢は他の先進国に比べて低く、公的債務残高は世界で2番目に大きい。消費税率を2倍に引き上げることを決めたが、財政改革の長い道のりの第一歩にすぎない。

金融政策だけで解決するとは、安倍総裁は言っていませんよ。財政政策も使うとハッキリ述べています。

政治の強いリーダーシップが欠如していたため、こうした課題の解決が何年も先送りにされてきた。日銀に景気停滞の責任を押しつけるのは誤りだ。金融政策の政治利用を避ける最善の方法は中央銀行の独立で、特に5年間で首相が6人も就任するような国にとっては重要な安全装置といえる。

日本の景気停滞はデフレに起因するものです。
デフレは貨幣的現象なのですから、日銀の政策が間違っていることに発しています。
フィナンシャル・タイムズは「デフレは貨幣的現象である」という命題に反対するのですか?
もしそうなら、標準的な経済的知見とはかけ離れた見解を「経済紙」である同紙が抱いていることになります。
また、日銀の独立性の強さに対してもフィナンシャル・タイムズはよくわかっていないようです。
バーナンキ氏も述べていることですが、金融政策の目的は政府や議会が持つべきものです。
金融政策の目的も手段も日銀が独占していることは世界的に見て非常識なことなのです。