4月〜6月期の名目GDPが減少

名目GDPが減るということは私たちの収入が減っているということであり、税収が減るということです。デフレ継続中です。
『名目GDPが減っても実質GDPが増えているのだから良いのだ』という詭弁に騙されないようにしなければいけません。実質GDPが増えることが豊かさの本質だ、というのは原則的にはそう言えるということであって、状況によっては名目GDPの方に注目しなければ判断を誤ります。
その状況というのはデフレ状況のことです。
もし「いや、俺の収入はレトルトご飯30個とボンカレー30個だから。」という人がいるなら実質GDPが増えていれば問題無しなのでしょうけれども、私たちの収入は貨幣で受け取るのが通常なのですから、収入源になっている取引の額が下がるのでは困るのです。デフレで物価が下がるということは、世の中全体で取引されているモノやサービスの額が下がっているということなのですから、働き手としての我々にとっては打撃です。買い手としての立場からしかデフレを見ないのは専業主婦的誤謬ですね。
名目GDPが下がって国家財政には一層のマイナス材料が出ているわけですが、そんな状況で消費増税を決めてしまい、増税したその年だけは税収は増えるでしょうが、おそらくその翌年以降は人々の消費を低下させて更に名目GDPを下げ、税収が下がり、財政再建の道筋から大きく逸れていくことが予想されます。
そんな中でもマスコミは相変わらず政府の意を汲んだ印象操作に励んでいます。

GDP、年1.4%増=4期連続プラス成長―4〜6月期
時事通信 8月13日(月)8時58分配信
 内閣府が13日発表した4〜6月期の国内総生産GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増、年率換算で1.4%増となった。プラス成長は4四半期連続。
 物価変動を含む名目GDPは前期比0.1%減、年率換算で0.6%減だった。
 実質GDPを需要項目別にみると、個人消費は前期比0.1%増、住宅投資は0.8%増、設備投資は1.5%増、公共投資は1.7%増。また、輸出は1.2%増、輸入は1.6%増となった。

権勢を持つ者に媚びていれば自分たちだけは無事でいられると考えているのが、自らを名目高学歴エリートだと錯覚している、実質無教養マスコミです。残念ながら、日本が折れる時にはもろともになります。