ユーロ危機は深刻化

自分たちの主義に奇妙に拘って現実を没却してしまう傾向は、日本人と欧州人には共通のものですね。アメリカ人にはありません。
先の大戦でも今回の経済危機でも、日本人と欧州人は間違った考えをアンラーニングすることができずにズブズブ沈んでいます。
アメリカ人はどういうわけか自分たちで方向転換して、先の大戦と同じように問題克服の方向へ歩み始めています。この辺が米国の不思議なところ。

ユーロ危機は深刻化、EU崩壊につながる可能性も=ソロス氏
2012年 04月 17日 09:40
コペンハーゲン 16日 ロイター] 米著名投資家のジョージ・ソロス氏は16日、ユーロ危機は深刻化しつつあり、当局者の間違った対応により欧州連合(EU)は崩壊に向かいかねないと警告した。デンマークのPolitiken紙主催の討論会で述べた。
同氏は「ユーロ危機は深刻化しており、まだ終わっていない。間違った方向に向かっている」と述べた。
また「ユーロはEUの政治統合を弱体化させており、このまま続けばEU崩壊の可能性もある。問題の本質が誤解されているからだ」と警告した。
同氏は、ユーロ圏当局者は不均衡について、市場そのもので生み出されることを理解せず、公的部門が原因と考えていると指摘。ユーロ危機は米国での銀行システムの崩壊から始まり、欧州各国間の競争力の違いから深刻化したにもかかわらず、財政危機として対応がとられていることを批判した。
さらに、危機への対応失敗により人々の間には深刻な緊張が生じ、これが反欧州の姿勢につながり、各国間で強まっていることに危機感を示した。
EUの財政協定については、需要が不十分な時期に政府に財政健全化と債務削減を強いるもので、間違った方向に向かっていると批判した