韓国EUのFTAは韓米FTAをほぼ同様の開放度

韓国・EU間で自由貿易協定(FTA)が発効![前]

非関税障壁とサービス分野

 なお、韓EU自由貿易協定の対象は、関税だけではない。たとえば、自動車安全基準に関連して、両者は、自らの安全基準と類似の国連欧州経済委員会(UNECE)基準を満たす自動車については、自らの当該基準を充たすものと認定することとしている。


 また、電気・電子機器について、韓国側の制度を段階的に変更し、5年以内に、現在のEUの制度(第三者試験や認証なしに供給者が自らの責任で製品試験・認証マーク添付を行う自己適合宣言「SDoC」)を韓国側で段階的に導入。しだいに品目を拡大することとしている。


 そして、医療分野にも踏み込んでいる。医薬品および医療機器に関しては、基本的に互いの国内関連制度を尊重しつつ、一方の適合性評価基準が国際基準に合致する場合は、他方がその評価の受け入れ要請を考慮する旨、規定しているのだ。


 また、サービス分野においては、「ポジティブ方式の約束表」を採用した(韓米FTAはネガティブ方式)が、弁護士・会計士等の専門職、郵便・クーリエ、陸上運送、建設等については、韓米FTAとほぼ同水準を開放し、通信、環境法律サービスについては韓米FTA以上の開放を実現した。
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/74e5fb3b9fb64afc8bcb5e669734ddf6/page/3/

反TPP派が騒ぎそうな部分を太字にしてみました。読んでみて私が書かれていることの意味を理解できるわけではないのですが、太字になった部分がもし韓米FTAの内容であったら反TPP派はここぞとばかり騒ぎ立てるのではないでしょうか。しかし残念ながらこれは韓国とEUFTAです。反TPP派は「農業だけが問題ではないのだ、関税だけが問題ではないのだ、国の仕組みをアメリカに変更されるのが恐ろしいのだ、国家主権の喪失だ。」というのですが、確かに私にもそれを否定するだけの素養はないのですけれども、しかし韓国は別にアメリカとだけではなくてEUとの間でもおんなじような制度変更に同意しているのですよね。これについて日本の反TPP派が、というか韓国の反FTA派すら騒がないという点にやはり奇妙なものを感じます。うっかりレッテル貼りをしてはいけませんが、反TPP騒動は多分に仕組まれていると感じる所以です。