TPP云々より態度がアレですよ先生。



原発問題と違ってTPPは賛成派も反対派もその立場の利害に基づくポジショントークしかしていないので愛郷者としてはどちらにも別に肩入れする気はないのですが、なんかTPP周りからは妙に面白い雰囲気が伝わってくるので仲間にいれて欲しくなってしまいます( ´∀`)
中野先生どうしたのでしょうか。小倉さんも笠井さんもミナぽんも目が泳いじゃってます。何なのでしょうか、この緊張感は。
ただですね、中野先生のご発言にはダウトがございます。
「(フリップにあるアメリカと日本以外の)TPP参加国は工業製品ではなく一次産品の輸出国ばかりである。」と先生が仰られていますがそれはどうでしょう。
畑中洋太郎先生もご推薦の「日本国勢図会2009〜2010」という統計資料集を参照しますと次のようになっています。

  • シンガポール…輸出271801(百万ドル)のうち、機械類が150758(同)、石油製品(原油ではない)が35103(同)で、工業製品以外はトップ10に入っていない。
  • マレーシア…輸出160669(同)のうち、機械類が82078(同)、原油が8886(同)。トップ10のうち8つが工業製品。
  • チリ…銅(輸出額の36.5%)、銅鉱、魚介類、野菜といった順位。銅は工業製品です。

「世界国勢図会」だったらもっと掲載されているのですから残念(´・ω・`)。TPP論議に嘴を突っ込むなら買おうかな。
ともかくシンガポールもマレーシアも輸出額の半分以上は機械類ですよ。チリですら36%は工業製品ですね。これらの国々の農業が弱いかどうかはやはり「世界国勢図会」などで調べる必要があるとは思いますが、常識的にいってシンガポールの農業が強いとは思えないですね。
そしてアメリカと日本との貿易についてですが、日本にとってはアメリカは輸出の20.4%を占める相手ですが、アメリカにとっては5.4%を占める相手でしかありません。アメリカからの輸出が日本にだけ集中的に浴びせられるという事態が本当に起こるのかどうかよくわからないのですが、というか「TPPの内容はよくわからない。」と発言している学者や政治家がいるのにTPP反対論が非常に明確に語られるのが不思議で仕方ないわけですがそれは置いておいて、常識的にいってアメリカからの輸入が増えたらその分他の国からの同じ物品の輸入が減るので日本がボロボロになるという状況が想像できないのですけれども…。いくら日本人でも今の2倍もアメリカの農産物を食べることはできないでしょう。
そして、日本農業がヤバイヤバイと言われていますけれどもTPPを結んだらすぐにドカッと輸入農産物が入ってくるわけではないと思うんですけどね。常識的には体勢を整える期間はもらえると思うんですが…。それすらもらえないような協定ならまあ拒否も仕方ないのでしょうか。