経済問題が政治的に語られる。

このところ話題になってきたのがTPPですけれども、私はTPPについてはまだ勉強不足なので意見は言えない状態で、まあ別に意見を言わなくても誰も困らないのですが^_^;、私の関心は大体常に「日本の安全と繁栄に貢献したい。」というものなので少し気になってしまいます。
しかし最近ようやくリフレやインタゲの概要について理解できるようになったばかりで、それは私にとっては結構な労力が必要な勉強だったわけで、ここでTPPについて責任ある意見を書こうとすると(誰も気にしないから良いんですけれども、倫理的な責任があると思いますので)、えっちらおっちらと読書をしなくてはならなくなり、それはネットのスピード感には全然そぐわないので置いてきぼりをくうのは必定で、「これはスルーしちゃいたいよな。」と愛郷者の気概のカケラもない心境になったりもします。公平にわかりやすくTPPについてまとめられた記事とか本とか有れば利用したいですねぃ。
「公平に」というのがワタシ的にどういう意味かといいますと、「過度に政治的でない。」という意味なんですね、ここでは。
TPPについての2chTwitterでの意見を見ていて気になるのは、非常に政治的に語られているという感じがする点です。アメリカや過度の自由主義に反対、という立場があっても良いとは思うのですが、TPPが本当にそれらの意味で問題があるのかどうかが不明なところで、ネットで語られている反対論を読んでも今ひとつ納得しきれないですね。
アメリカのやることだからとにかく反対、という立場は論外ですが、過度の自由主義が日本の社会を傷めるのではないか、という懸念はわかります。しかし、それを政治的に語る人が多く、経済的にみてどうなのかという論法があまり見られないのが残念です。政治的な反対論というのは言い換えると思想的・道徳的反対論というべきもので、合理的な根拠が弱いように思います。
素人ながら私がTPPについて感じる不安は今のところ医療です。医療に関するアメリカの状況は、アメリカに対する政治的・感情的立場と全く関係なく問題が多いと思っていて、あのようになってしまうのは困るので、もし同じようになってしまうなら絶対反対です。もしTPPが医療保険についてもアメリカ化することを強要するものであるなら他の点がどうあれ反対ですねぇ。医療に関してアメリカの庶民が置かれている現状は酷すぎて容認できません。
その他では外国人労働者が入ってくるとかという話があり、外国人労働者は往々にしてなし崩しに移民になってしまうので、それも困りますね。欧州の移民状況を見ていると賛成はできません。移民導入論はTPPでなくても語られることがありますが、国内で失業者がたくさん発生している状況で移民導入について提案してくる理由がよくわかりません。
TPPで大きく反対が出てきているのが農業ですが、確かに今のままの状態で自由化したら日本の農業は大変なことになりますが、私は日本の農業は非効率すぎると思うので、TPPを機会に大きく変化がもたらされるといいなぁと思っています。

農協の大罪 (宝島社新書)

農協の大罪 (宝島社新書)