原発の耐震設計の見直しは出来るのか?

原子炉1つに2万の配管、などという話を聞くと「耐震設計の見直し」など出来ないのではないかと思いますが。

冷却系破損の可能性 耐震設計見直しにも影響?
2011.5.25 20:02 (1/2ページ)
 東京電力福島第1原発で、津波ではなく地震の揺れによって破損の可能性が浮上した緊急時の炉心冷却系の配管は、最も高レベルの耐震性が求められている重要機器の一つだ。東電はこれまで「津波到達まで主要機器に破断など異常はなく、地震の揺れによる損傷はない」との見解を示してきた。しかし、実際に地震で重要配管が傷んだとすれば、全国の原発の耐震設計の見直しにも影響する事態となりかねない。


 …大阪大の宮崎慶次名誉教授(原子力工学)は「(配管の)損傷は地震によるものと推測できる。老朽化していた可能性もあるが、他原発の安全確保のためにも、本当に地震による損傷なのかを徹底的に検証する必要がある」と話す。
政府は「今回の事故の最大原因は津波」との前提に立ち、全国の原発津波対策を指示している。この前提が崩れれば、全原発での地震対策や、国の原発耐震指針の見直しも避けられないことになる。中部電力浜岡原発静岡県)に続いて運転中止となるケースが出ることも考えられる。


 …京都大原子炉実験所の小出裕章助教原子核工学)は「東電は計器の信頼性の問題を挙げるが、これまでも都合の悪いデータはそういった説明をしており、信用できない。実際に揺れによって損傷していれば、日本中の原発が当然問題となる。耐震指針の見直しが必要で、影響は計り知れない」としている。(原子力取材班)

原発が「揺れによって損傷」していたら全国の原発が危ないということになり、実際そうなんですが、そうなると東電は困ってしまいますからしきりに「揺れでの損傷はない。」と印象づけるような「わかったようなわからないような」変な説明を繰り返すことになります。
東電の説明は1つの説明の中に矛盾があるので、記事を読む側の頭がおかしくなります。
解析が正直に進めば「原発地震に耐えられない。」という真実が明らかになりますから、その時には原発を停止して耐震補強工事をしなければなりません。
その時に備えて電力確保の方策を今のうちから練っておくべきです。