トゥーンバの弟少年、イジメ被害に

有名人扱いをねたみか


 1月のQLD州水害のさなか、「弟を先に助けて」と救助隊に頼み、そのまま洪水に呑まれて亡くなった少年の弟が、被災地トゥーンバの町で他の子供達からイジメを受け、鎖骨骨折の暴行までされていたことが明らかになった。


 2011年1月10日、トゥーンバ周辺の豪雨でトゥーンバ市内が浸水、自動車を押し流すほどの洪水が押し寄せた。流される車に必死の思いでたどり着いた救助隊員に対して、水が怖くて泳げないジョーダン・ライス君(13)が、「弟を先に助けてやって」と頼み、弟のブレーク・ライス君(10)を安全なところに運んだ救助隊員が車に戻ろうとすると、車はジョーダン君と母親のドナ・ライスさん(43)を乗せたまま押し流されていっていた。その後2人の遺体が数百メートル下流で発見されている。


 その事件では、ジョーダン君が勇敢な行為を認められ、死後表彰を受けているが、ブレーク君はメディアにもよく取り上げられていた。しかし、4月8日、トゥーンバの地元新聞「クロニクル」紙が、「ブレーク君は、ティーンネージャー・グループからイジメを受けるようになった。グループは棒を使ってブレーク君に暴力を振るい、鎖骨骨折するほどのひどさになっている。ライスさんの家族の友人、デビー・アンダーソンさんは、「この社会には、ジョーダン君の死も嘲笑う人達がいる」と語っている。このイジメはブレーク君がメディアの注目を浴びていることでねたんだティーンネージャー達の仕業ではないかと推測されている。


 水害後、ブレーク君はジュリア・ギラード連邦首相にも会い、オーストラリアを訪れていたウィリアム王子とも会っている。


 アンナ・ブライ州首相は、「むごい暴行に不愉快な気持ちだ。最低な行為だ。それでなくともブレーク君はつらい目にあってきたのに、小さな子供を集団で痛めつけるなどまったく卑怯な行為だ」と非難している。


 同紙によれば、ドナさんとジョーダン君を失った家族は、ブレーク君が骨折するほどの暴力を受けたことで、これ以上トゥーンバにはいたくないとして、転居を考えており、町の住民には、ごく少数の心ない者のためにライス一家が傷つき、町全体が汚名を着ることになったと憤慨する人達もいる。(AAP)

キチガイだな…