陸奥話記
前九年の役における源頼義の活躍をえがいた軍記物。
淡々としていてなんか文学性には欠けるけれども、読みやすいリアリズムの書き方。
- 作者: 梶原正昭
- 出版社/メーカー: 現代思潮新社
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
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この話を読んでいて面白かったことをいくつか。
平安時代の戦だが、60歳をこえても出陣している
頼義自身も既に年寄りでしたけど、家来の中にも60歳をこえて出ている者がいて、昔の人もなかなか大変だったんだなあ、と思う反面、頑健な人たちだな、と思います。
10年にわたる間、断続的に戦場を駆け回るのですから貴族でも下のほうだと苦労したんですねえ。甲冑にシラミがわくような環境で戦い続けるなんて、華やかな合戦絵巻などという言葉はまったくそぐわないリアリティです。