なんとかタイマー

しかし、内的な問題だけで物質的に困窮していくとは限りません。
ローンが終わるころに壊れている車や冷蔵庫などの必需品が、主人公に常に成功への強迫をいだかせます。主人公の勤め先の社長が、高価だがやくたいもない機械で遊んでいるシーンと比較すると、成功者でないとまともな生活ができない社会の問題、つまり主人公の外部にある問題を示唆します。
この辺が「工業化社会への批判」とされている部分であろうし、当たっていると思いますが、主人公の苦悩に関わるものとしては要因のひとつとしてあげられているだけです。