消費増税と法人減税は別に矛盾しないだろ

連日の金子議員批判。経済学に詳しければ、こんなこと言わない。


消費増税に反対なのは私も同じなんですが、法人減税が矛盾するという話は変ですわな。
金子議員の言い分は、企業と個人を対立させて考える、これまた共産党と同じ発想。どうしてそうなりますかね。
個人はどこで働いて給料を得ているんでしたっけ。
会社が十分な給料を払わないのは個人の交渉力が低いからなんで、国会議員がやるべきことはいくらでもあるでしょう
サービス残業の規制・監督を強化するとか、労働力の移動を円滑にするとか、外国企業の参入をしやすくするとか。
法人税減税すると外国企業が参入しやすくなりますから、労働者は働く場の選択肢がふえて交渉力が増しますよ。
ま、労働組合は外国企業を嫌がると思いますが。
いま消費税を推進したがっている人たちにはグランドデザインは確かに無いんだろうと思います。なんらかの利得のために増税したがっているだけで。
ただ、法人減税を単に「悪影響の相殺のため」と見てしまうのは浅いと思います。
消費増税が避けられないときに、法人減税を組み合わせると、官僚や政治家が意図してもいない良い効果を逆に創出できると考えている人もいるかもしれません。逆境を順境に転化する、みたいな。
理屈上はありうるんですよね、実際にそうなるかは別として。
先日のエントリで引用した記事にもあったんですが、リフレ派は「消費と総需要を混同」してはいなくても、消費が伸びないと総需要も伸びないという経済観を持っていて、それはまぁ現実によって否定されつつあるんですが、そういう経済観は消費偏重なんだろうと思います。
消費偏重の見方をしていると、消費増税の悪影響は法人減税では打ち消せない、みたいな二項対立しか思い浮かばないということになるんでしょう。