秋の景気対策はあるか

日銀の月例経済報告で、景気の基調判断が下方修正されたということで、そろそろ何かしらプッシュが必要になってきたという意見が目立ってきました。
私は金融政策の強化をしてほしいと思うのですが、追加緩和以外の手段も考えるべきではないかという意見を目にし、同感であります。
その他、補正予算も結局は組まれるだろうと思いますし、減税系の補正にするべきだろうとは思うのですが、現実的には政府支出系の補正になるんじゃないでしょうか。
政府支出を増やしても景気に好影響がないことは簡単に根拠がとれるようになってきましたが、政権を維持するためには「政府支出は景気にきく」という建前とともに、政権の周りにいる人々に分配しなければならないのでしょうから、仕方ないことであります。
金融政策をちゃんとやっている以上、多少非合理な政府支出に傾いても許容範囲であります。
ただ、政府債務の膨張を私は心配しているので、いつごろから政府債務の名目GDP比の低下の方向に舵を切ることができるのか、と考えてしまいます。
最近不安に思うのは、「プライマリーバランスの黒字化は必要ない」という意見が蔓延るようになってきたことで、私はこの見解が目に付くようになったころから、その妥当性を疑ってます。
景気のための財政推しを捨てない限り、政府債務の名目GDP比は下がらないのではないかと思っています。