作らない公共事業・コンパクトシティ


高齢化と過疎化が同時進行する我が国では、年齢ごとの人口と居住地域のアンバランスが今後100年にわたって進行していくものと思われます。
そのような状況下で、環境を保全し、人々の生活水準を保つために提案されているのが「コンパクトシティ」構想です。
従来のように都市・地方の区別なく、やみくもな開発をするデメリットには次のようなものが有ります。

  • 過疎地域に道路や橋など社会資本を整備すると、交通が便利になるのでかえって人口流出が促進される。ストロー効果
  • 高度成長期に行われた、地方への社会資本整備は民間投資を呼び込めずに「利用されない社会資本」と化している(=維持費だけがかかり、財政負担と化している)


過疎地域の中山間地域などは自然林に戻す方が治水機能が高く、財政負担にもなりません。
過疎地域の人口を社会資本がすでに整備された、近隣の都市部へ移住させる支援をするメリットには次のようなものが有ります。

  • 医療や介護など社会的サービスを受ける際に、都市に集住している方が有利。
  • 広い範囲にまばらに住むより、集住する方が環境への負荷が低い。


都市環境を享受しながら、歩いていける距離にショッピング・娯楽・憩い・公共サービスが集まる街、コンパクトシティが各地で実現していけば、日本はお年寄りに優しく、快適で美しい、それでいて効率のよい社会になるでしょう。
東北発コンパクトシティのすすめ