報道と真逆の増税反対を貫くのが吉。
実際には増税されてしまったとしても、今反対し続けておくと後々の信用が高まります。この増税はどう転んでも、財政再建や社会保障改革にはなりませんからね。
消費増税を推し進めた人々、安易に賛成した人々は、今後経済の調子がわるくなるたびに、「ウソつき」「インチキ」といった非難を浴びることになります。
消費税の悪影響が恒久的である分、増税&財政貪り派への怨嗟も一生続くでしょう。
経済がうまくいっている時は一般の人々は財政や金融に無関心ですが、何か良くないきっかけがあって、「誰かのせいにしたい。しなければ気が済まない」といった風潮*1が出てきた時には、今回の増税案をゴリ押しした人たちへの憎悪が燃え上がるだろうと思います。
増税決定報道をまたも菅官房長官が否定
官房長官、消費増税「正直なところ総理は決断していない」
2013/9/20 16:55 日経
菅義偉官房長官は20日午後の記者会見で、2014年4月からの消費税率引き上げを安倍晋三首相が決断した、との報道について「正直なところ、総理は私は決断してないと思う」と述べた。
日本マスコミは比喩ではなく、本当に謀略報道をやっているので問題がありますね。
まったく大げさでなく、マスコミを今の状態で放っておくのは社会にとって危険なので、改革する必要があると思います。
ただ、日本におけるほとんど全ての問題と同じく、これは「官」の問題なので、改革は容易でない、というか常識的にいえば無理でしょう。
しかし、日本におけるほとんど全ての問題と同じく、放置していると国民が死ぬ、社会が崩壊する、国家が破綻する、といった事態に発展するので何とかしなければならない、ごまかせないというジレンマがあります。
広い範囲に情報を効果的に散布する力をテレビと新聞が独占していて、競争制限と経営援助によって官がサポートし、より効果的な情報散布を可能にしている点が不公正なのであります。
平たくいうと、官による競争制限と経営援助によって資金と社会的ステータスをマスコミが保持できるので、それらに惹かれた才能・魅力・地位・財産のある人士達があつまってきてマスコミの謀略報道やスピンにいくらでも協力してしまうわけです。
このような鉄の三角形だか五角形だかにネットで太刀打ちできるはずがないのです。
あなただって、能年玲奈から「NHK受信料は払ってね♡」とか言われたら払っちゃうでしょ?いくら理不尽で不公正なシステムなのであっても。
これは冗談でもなんでもなく、大衆操作はそういうものですし、要所要所で奏功してきましたし、今も奏功しています。
だから危ないのです。
増税後の世界
いま見物できる成り行きからすると、消費増税をしてしまった悪影響は半分〜7割くらいは財政バラマキで相殺するようです。
その程度なら、国債を発行しなくてもカネをかき集められるらしい。
これで終わってしまった場合には、おそらく経済回復は減速してしまい、財政再建の方向へは向かわず、国民の不興を買うことになります。
それを避けるためには、足りない分を金融緩和で相殺することになります。
財務省や族議員から、「増税&財政貪りを円滑に行う限りにおいて金融緩和せいよ」と言われたら黒田総裁は唯々諾々と従うでしょうから、その程度の追加緩和はあるかもしれません。
そのような状況になると景気は悪くなりませんから国民は問題意識をもたず、相変わらず財政悪化と社会保障の先行き不安は続きますが、社会保障については天下り・族議員・特権的業界はそのままに、国民にとって不利な形の「改革」がわかりにくく実施されていくことになるでしょう。
景気が良い限り、人々は面倒くさいことに関心を持ちませんから結局は死ぬような事態に陥ってはじめて焦ることになりますが、それはまぁ遅いわけです。
その次年度以降はどうなるでしょうか。
増税&財政貪り派にしてみれば、財政貪りは毎年やりたい。
でもそれをやると毎年カネをかき集めて財政バラマキをやることになります。
カネを毎年かき集めることができるなら大した問題になりませんが、カネが足りなくて国債を発行するような事態になると、これはさすがに国民も否定的に見始めるのではないでしょうか。
それは族議員どもが選挙で負ける可能性を生じるので、それを避けるためにもしかしたら毎年金融緩和がなされるかもしれません。
これって悪性インフレへの道にならないのでしょうか。矛盾ですね。
それは同時に黒田総裁の矛盾でもあります。
黒田総裁が財政規律を心配するなら、増税でなく歳出削減を求めるべきなのです。
今のように歳出がだらしなく拡大しているのを看過して、財政貪りを側面支援するために金融緩和もいたします、というのは「財政規律」に反するはずなのですが。
異次元緩和は270兆円のマネタリーベースを目指せば完璧、という政策であり、私はこの枠組には疑問があるのですが、それはともかく、増税をフォローするために追加緩和をしていたら270兆円の目標に達する時期が予定よりも短縮されてしまいますから、目論見が狂うはずです。
また、270兆円に達してからも、「国債を発行せずに財政貪りを続けるため、景気の腰折れを防ぐ金融緩和で協力する」なんてことをしていたら、「270兆円で完璧」という黒田理論が破綻します。この辺の矛盾を黒田総裁はどう説明するのでしょう。
黒田総裁の言動にはつじつまの合わないところが多すぎます。
ただ、この道の行方を考えてみると、どこかの時点で悪性インフレの危険に直面するか、黒田緩和に支えられた財政貪りを止めるかのどちらかに進まなければならなくなるので、そこが心ある人々にとっての勝負どころになるのだと思います。
そこにおいて、今回の増税&財政貪りを行った売国奴どもを叩く機運を社会に起こしていくのが次の対決になるのだと思いますね。そこでも安倍政権が存続しているようにサポートするのがまずは大切ではあります。