「財政再建」などと言いながら、予算規模がどんどん増大

支出をガンガン増やしながら、どうやって「財政再建」するのか全くわかりませんが、自民党のお年寄りたちの脳内はどうなっているのでしょう。
「続々なって族議員」と、五七調で絶好調です。

「続々なって」族議員 自民ベテランが発言
2013年8月30日 朝刊 東京新聞
 自民党は二十九日、二〇一四年度予算の各省庁の概算要求をめぐる議論を終えた。党側から相次いだ各省庁への増額要求が反映され、概算要求額は過去最大規模になる見通し。政権与党に戻り、かつて特定の業界や団体の利益を代弁して政官業癒着の温床になった族議員の復活が指摘される中、ベテランからは族議員化を勧める発言も出ている。

財政政策でガツガツ利権を貪りながら、「財政再建のために消費増税」とか何の冗談だよ、と思いますがね。
自民党のお爺さん方が議員を辞めてくれたら自然と財政再建できるような気がしてきました。

年度 予算(補正こみ) 内閣
2004 86兆878,703,384円 第二次小泉内閣
2005 86兆704,827,493円 第三次小泉内閣
2006 83兆458,343,026円 第一次安倍内閣
2007 83兆804,191,294円 福田内閣
2008 88兆911,212,716円 麻生内閣
2009 102兆558,155,543円 鳩山内閣
2010 96兆728,392,685円 菅内閣
2011 107兆510,466,856円 野田内閣
2012 100兆536,648,944円 第二次安倍内閣

リーマン・ショック東日本大震災があったとはいえ、予算を激増させているのが、麻生・鳩山・野田内閣であることがわかります。
一方、安倍内閣では抑える努力をしていることが読み取れます。
民主党政権での浪費ぶりは、彼らが野党時代に言っていたこととは全く矛盾していますが、バカだから仕方ないでしょう。
一方、消費増税の旗振り役を買って出ている麻生太郎大臣はもともと金融政策に否定的な人物ですが、財政政策には依存する傾向があったことがわかります。
それでいながら、「財政再建」を理由に増税しようとし、自民党内で族議員の増殖を目論む勢力に対して一言も無いという態度は厳しく批判されるべきですね。
ただ、麻生・鳩山・野田がこれだけ濫費していながら日本の経済がよくならなかったことを鑑みると、「変動相場制の下では財政政策は効かない」という教えの正しさが実感できます。
麻生・鳩山・野田の時代に財政でバラマキをやっていた時代と、金融政策中心のアベノミクスで素早い効果がでている現状とを比較してみると、「経済のために財政を活用」という考え方は放棄する方が財政再建につながることがわかります。
2013年の当初予算は93兆6115億円で、膨張をどの程度抑えられるか注視したいところですが、2014年の概算要求は99兆円などと言われております。補正を入れたら100兆円を超えることはまず間違いありませんね。
世界的経済危機や大震災を勘定に入れる必要のない状況でこんな数字を出してくる人たちは、どの口で「財政再建」と言うのでしょうか。恥を知りません。