純血種のペットは値段を爆上げするべきでは?

犬や猫の殺処分が、今は年間20万頭くらいのようです。
以前は40万頭くらいと言われていましたから、かなり改善されています。
しかし、何に利用するわけでもなく、人間の趣味のせいで20万頭の動物が処分されていることが「正常」なのかどうかは考えたいなぁと思います。
動物を殺すこと自体は我々が生きていくのに必要なことです。
食べるために動物を殺すことは言うまでもなく、家畜や家畜が野生化した動物が増えすぎて環境破壊につながるなら駆除しなくてはならないので、オーストラリアが野生化した馬を一万頭駆除すると聞いても、それは仕方ないことだと思います。
それと似た意味では、日本におけるカラスやハトの邪魔くささを思うと、「駆除してほしい」と強く感じます。
これらも広く考えれば人間のせいですが、直接的に責任のある人はおらず、駆除することが環境や社会のため、つまり公の利益になります。
ところが、犬や猫の殺処分の場合、これは犬や猫を趣味で飼う人と、売る業者とでつくる市場が失敗して、関係ない人たちに負担をかけている例だと思うのですよね。
ペットを飼わない人たちは、別に無為に動物を殺したいとも、そのためにカネを使いたいとも考えていませんが、ペット市場の失敗のために強要されています。
元ペットやペットになりそこねた動物を殺すために、人材や施設にカネをかけて、労力を用いて、社会への害を未然に防ぐ目的だけで殺処分を毎年繰り返すのは、本当にムダなことです。
社会への害を未然に防ぐのであれば、ペットを飼育したり、売買したりすることへの規制を強めるほうが、動物の命と労力とカネの浪費が防げるでしょう。
今は、ペットを飼育することへのハードルが低すぎるのだと思います。

ット飼育規制案

ペット飼育については、次のような規制が必要だろうと思います。

  1. 避妊手術の義務化
  2. ブリーダーになるための、公的資格・登録制度の創設
  3. 飼育者やブリーダー、ペット産業への「ペット税」の賦課
  4. 飼育者への免許制度
  5. 売れ残ったペットは、行政とNPOとブリーダーが協力して里親さがしをすることの義務化。費用はブリーダーの自腹と寄附でまかなう。

これらのような規制を行えば、ペットへの需要は激減するでしょう。
供給の制限も行いますから、ペットの価格は非常に高くなると思います。
犬や猫を飼うのは金持ちの道楽になるのであり、ペット飼育にまつわる実質的豊かさは低下するわけですが、ペットは私たちの物質的生存に必要なものではないのですから、正当性が無くはないと思います。
競走馬やスポーツカーのようなステータスシンボルにする提案だとも言えます。
元来ペットの純血種は、お金持ちが道楽として発展させてきたものであったのに、大衆化されたことによって恒常的な殺処分が必要になってしまったわけですから、元に戻しましょうという話です。
道楽で発展したものは大抵同じですが、金持ちの道楽であり続けるものは質の良さも保たれます。質が良くなければ意味が無いからです。
先に挙げた競走馬やスポーツカーは典型的な例ですし、盆栽でも大衆化されたものは質が低く、庶民には到底手が出ないようなものは高品質です。
ペットの純血種も、「純血種」をつくった目的は品質の良さであったはずなので、今のように品質を下げた上に大量に殺さないと辻褄があわないのは矛盾というものです。
ペットはできるだけ価格を上げて手に入りにくくすることが、ペットの価値と命を保全し、社会にも浪費や欺瞞をもたらさないでいられる道だと思います。
ペットが規制された世の中になってもペットが欲しい庶民は、売れ残った動物を引き受ければ飼えないこともないのですから、さほど不平等な話でもないと思います。
ブリーダーから店頭まで……ペット生体販売に潜む闇|日刊サイゾー
動物好きは知っておくべき「パピーミル」のこと - NAVER まとめ
ブリーダー(繁殖家)とパピーミル(繁殖業)の違い|フレンチブルドッグ情報サイト フレブルパーク