毎日新聞の物分かりの悪さは異常

頭悪いなぁ。
本当にびっくりするくらい頭が悪い。
毎日新聞はこの期に及んでインフレ目標が理解できないでいます。
そろそろ一般国民であってもインフレ目標がどのようなものであるか大体把握している人が数十万人には達していると思います。
浜田宏一教授の著作が20万部を超えるベストセラーになっているそうですし、これからは岩田規久男教授の著作にも関心が向けられることでしょう。
実に良いことです。
日本社会のレベルが数段階向上すると言っても過言ではありません。
しかし、そのようなトレンドから完全に取り残されて繰り言に終始しているのが毎日新聞です。
主よあわれみ給え。

社説:黒田日銀総裁案 「出口戦略」も聞きたい
毎日新聞 2013年02月26日 02時31分(最終更新 02月26日 09時23分)
黒田氏が総裁、そして急先鋒(せんぽう)の緩和論者である岩田規久男学習院大教授が副総裁に就任するとなれば、やはり金融政策が一方向へ暴走し、新たな危機につながりはしないか懸念せざるを得ない。
 そこで特に確認しておきたいのが、金融緩和からの「出口戦略」に対する考えだ。

まず毎日新聞には、経済学にまつわる一般向けの本を読むことを薦めます。
「出口戦略」などと、無理をしなさんな。
毎日新聞の経済記事は、「流動性のわな」といったものを聞きかじって書かれるので、読んでいる側が恥ずかしくなります。
分かっていないのが丸わかりなので。
理解していないもの、間違っているものを商材にすることも倫理に反する行いになるのですから、反対したい一心で自分たちの能力を超えたことにいきなり挑戦するのはやめるべきでしょう。

安倍首相提唱の「大胆な金融緩和」が奏功すれば、遠からず日本経済はデフレを脱し、成長軌道に乗るはずだ。

このへんは進歩しています。
以前の毎日新聞は、「金融政策ではデフレを脱却できない」と主張していましたから、それに比べればマトモになりました。

次期総裁の任期中に緩和路線を修正する転換点が訪れる可能性が十分あるということになる。金融緩和が大胆であればあるほど、転換点が見えた時の市場の反動も激しくなる。それを恐れて転換を先送りすると、反動のマグマはもっと蓄積されよう。緩和が思い通りの効果を上げないまま、バブルなど副作用が顕在化し、転換を余儀なくされる可能性も否定できない。

ここが問題ですねぇ。
毎日新聞インフレ目標を理解していません。
インフレ目標が有る以上、「転換点を先送りする」ことなどあり得ません。
このように書くこと自体、分かっていないのです。
バブル云々のくだりは、毎日新聞にしては興味深い問題提起です。
資産バブルが発生していながら物価が大して上がっていない、という場合の対処ですが、「基本的に放置するのが良い」と私は思います。
バブルが発生して問題になるのは「地価が上がりすぎて普通の人が家を買えない、家賃が上がりすぎている」ということだろうと思います。
そのような状況は、一般国民の怒りを買いやすいですから、政治家はバブル鎮圧を主導して得点を稼ぎたい誘惑にかられるでしょう。
しかし、失われた20年の教訓は、「バブルを金融政策で抑えようとしてはいけない」というものです。
日本が20年の停滞に見舞われたのはまさにそのせいなのであって、バブルは基本的には放置して、その弊害や崩壊のショックは金融政策以外で和らげるのがよかろうと思います。
不動産取引に関わる税や、投機に際してのレバレッジ率の規制などですね。
そういった政策をリフレ政策と整合させるために、安倍政権は経済学者たちにさらなる諮問を行うのがよかろうと思います。

政治との関係が試されるのも、まさにそうした転換点だ。次期総裁となる人には、政府から「待った」がかかっても、必要と信じることを実行する力が求められる。国会は公聴会などを通じ見極めてほしい。

この部分も上記と同様。
必要なのはインフレ目標であり、法的強制力をもたせるべきです。
人治でなく法治を。
政治家も法には従わなくてはなりませんから。

財政再建に対する3人の考えもぜひ聞いておきたい。政府が借金(国債の発行)を増やしても、日銀がそれを気にせず金融緩和で国債をどんどん買い増すようでは、市場から借金の肩代わりをしていると受け止められ、通貨が信用を失うことになる。

この部分については岩田規久男教授にどんどん訊けば良いでしょう。
むしろ「講義を受けろ」と言いたい。
これから国会で候補者にヒアリングをするのでしょうから、反リフレ派はどんどん岩田規久男教授に尋ねなさい。
そしてその様子をマスコミは広く報じるべきです。
日本国民にとって非常に良い教育を受けるチャンスとなります。