ドイツは国全体が日銀みたいなもの

ユーロ危機を引き起こして、解決の道のりも妨害しているドイツが、財務大臣・中銀理事・首相と雁首揃えて日本を非難しています。
円安が日本の製造業の収益性を上げることによってドイツのライバルになるという面が警戒されているわけですが、それならドイツもECBに金融緩和させれば良いのですし、学者やIMFは「金融緩和しろ」と言っているのです。
にもかかわらず、ドイツはそれに反対します。
そもそもユーロのような仕組みを作ったら、ドイツのように経済がうまくいっている国はユーロ圏から労働者を受け入れるか、上手くいっていない国に財政援助するかしなければいけません。
この両方についても、ドイツは「嫌だ」と駄々をこねているのです。
「だったら金融緩和でユーロ圏経済を支えることに賛成せよ」と言われるのですが、それも拒否。
ドイツが金融緩和を嫌がるのは、ドイツのインフレ率が上がってしまうからです。
インフレ率が上がると労働者の賃金上昇率や速度も上がるため、輸出向け製造業界が収益性の低下を嫌って文句を言うわけです。
つまり、ドイツが言っているのは単なる「業界保護主義」であって、何ら正当性はありません。
もちろん日本にも業界保護主義がはびこっているので、その点ではドイツをバカにはできませんが、日本の金融緩和政策そのものは変動相場制をとる国として自由なのは当たり前であり、自由に行うために変動相場制にしているのです。
要するにドイツの言い分は「イチャモン」に過ぎません。
この件についてドイツと正面から言い合いをするよりも、ユーロ危機についてのドイツの拙劣な対応をどんどんと指摘して広めていくのが有効かと思います。

ドイツでもまともな人は居ないことはない

ユーロ/円の変動はレンジ内、競争的な切り下げはない=独財務省報道官
2013年 01月 23日 22:48
 [ベルリン 23日 ロイター] 独財務省のコットハウス報道官は23日、ユーロ/円EURJPY=の変動はレンジ内にとどまっており、両通貨の間に競争的な切り下げはないとの考えを示した。 
 同報道官は、「過去数年間のユーロ/円相場はレンジ内にとどまっている」とし、競争的な通貨切り下げの動きは見られないと述べた。
 日銀が22日まで開いた金融政策決定会合で、景気てこ入れに向け金融緩和の強化に踏み切ったことに対し、海外では懸念の声も上がっている。