調整のコストをユーロではなく死亡者数で数える

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/33367

各国が共同で財政再建を進め、世界経済が弱い環境では、こうした政策はほぼ間違いなく景気下降を増幅させる。イタリアは来年、大きな景気後退に見舞われる。ギリシャの景気後退がもう4年続き、なお終わりが見えない時に、イタリアの景気後退が1年後に終わると考える理由はないだろう。


 数年間にわたって名目成長率がマイナスかゼロとなる中で、目標達成に必要な財政努力は成長不足に比例して大きくなっていくのだ。

個人が節約するような発想で財政再建を優先して支出を減らすだけだと景気が悪くなって更に人々は困窮する。
経済成長を鈍らせてしまうと税収が減るので、財政再建のための節約を更にしなくてはならなくなり、それは更なる景気悪化を齎す。まさに日本。

ユーロが恐慌を生き延びられるかどうかは、判断が難しい。もし存続すれば、現行政策のままでは、我々は調整のコストをユーロではなく死亡者数で数えることになるだろう。