【TPP】宮台もダウトー。

なんか疲れきっているので批判するのも気がひけるんですけど、いろいろあるんでしょうね。首都大学東京のボスがTPP反対ですし。

「外圧を利用して日本農業の改革を目論む勢力がアメリカの拠点」⇒ダウトなんですね。日本農業の非効率とは「兼業稲作農家の非効率」のことなんですけれども、米に関して言うとアメリカは日本の脅威ではないのです。ソースは「TPP研究会報告書」。2010年は日本の米価が低下したせいで、カリフォルニア米への需要が低下しています(SBS輸入枠が20%を切った)。つまり、関税がない部分でも外国の米は日本の米に負けているのです。そもそもカリフォルニア米は200万トンくらいの生産量しかありません。日本の米は850万トン。もし日本が国際市場で流通しているジャポニカ米を買うようになると、ジャポニカ米は生産量が少なく、国際流通量も少ないので価格が上昇する。つまり日本の米と外国の米の価格差が縮小するので自由化の影響は減ります。(更に日本が減反政策をやめて農地を集積して稲作コストを低下させれば、その価格差はもっと縮小し、日本の米が国際競争力を持つ可能性があります。逆に日本から輸出できる可能性があるのです。)
そしてカリフォルニア米はアメリカ政府からの補助金の恩恵を受けていますので、日本も日本のコメ農家に直接支払いによる補助金を出して勝負しても何ら不公正ではありません。ということはアメリカの米が自由貿易で流通するようになっても日本の米は関税がなくても直接支払いで十分防衛されるということです。
もともとTPP容認派だったのが中野剛志の話を聞いて反対派になったとのことですが、中野の主張を否定している専門家もいるのですから、そこに耳を傾けてから態度を決めるのが良かったですね。