日本の輸出企業 3万3083社 約6割が中小

サーチナ-searchina.net

帝国データバンクが輸出企業に関するレポートを初めてまとめた。それによると、国内に輸出企業は3万3083社あり、そのうち年商10億円未満の中小企業が1万9494社と全体の58.92%にのぼった。また、業績が判明している中小企業の28.6%(3211社)は直近の決算で赤字になるなど、急激な円高の影響が懸念されるとしている。


  それによると業種別では製造業が輸出企業の44.7%(1万4799社)を占め、卸売業が43.4%(1万4355社)、サービス業が6%(1973社)などになっていた。地域別では関東が48.6%(1万6094社)で最も多く、近畿(24.4%、8079社)、中部(12.7%、4212社)と続いた。


  製造業で最も多いのは一般機械(25.7%、3809社)、電気機械(15.8%、2332社)。次いで化学(8.5%、1262社)だった。卸売業でもトップは一般機械(15%、2156社)で、次に電気機械(10.7%、1541社)、輸送用機械(8.1%、1166社)と続いた。


  帝国データバンクでは「大手企業が海外生産や現地調達の動きをさらに強めていけば、輸出関連を中心とする多くの国内下請製造業者にとっては受注減少に直結する。このため、8月に判明した円高関連倒産3社のうち2社が東日本大震災による影響も受けているなど、震災や過去の円高局面で疲弊した中小企業が多く、最近の急激な円高が数ヵ月後に最後の引き金となりかねない」と分析。「大手企業の海外シフトに十分な対応が難しい中小企業を中心に、関連倒産が相次ぐおそれもある」と警鐘を鳴らしている。(編集担当:福角忠夫)

http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p110806.pdf