ECCSメモメモ2

記事によって違うなあ。これは記者の理解の問題なのか電力会社の説明の問題なのか。

「想定外」電源喪失時どう冷却 敦賀1号、福島と同型
(2011年3月15日午前7時33分)福井新聞

福島第1原発と同型の沸騰水型軽水炉

 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発は、1号機に続き3号機でも水素爆発が起きた。何重にも準備されたはずの「冷やす」「閉じ込める」の安全機能が役割を果たさず、原子炉の水位低下から炉心溶融放射性物質の放出と進行し、住民の避難や被ばく者が出るという事態に至った。福井県内では日本原電敦賀原発1号機が同じ沸騰水型軽水炉。重大事故時に安全を保てるか―。


 沸騰水型炉は、原子炉を循環する冷却水を沸騰させた蒸気でタービンを回し発電する仕組み。敦賀1号機は国内初の商業用軽水炉として1970年3月に営業運転を開始し、福島第1原発1号機は1年後の71年3月に営業運転を始めた。ともに米ゼネラル・エレクトリック社が設計。冷却水を再循環させるシステムが一部違うだけで、基本的な構造はほぼ同じだ。


 福島第1原発は今回の地震で、運転中だった1〜3号機が自動停止。原発の安全3原則の「止める」は正常に働いたが、「冷やす」機能で問題が起こった。


 1号機はいったん非常用ディーゼル発電機が動いたが、津波の影響などで約1時間後にすべて故障。「最後のとりで」とされる緊急炉心冷却装置(ECCS)は作動しなかった。


 最終的に原子炉の安全を保つためのすべての冷却機能が失われた点を西川知事は問題視。13日に県内原発3事業者へ安全確保を要請した際は「多重複合の冷却システムと説明されているが、原発の安全に対して(東電には)大いなる油断があったのではないか」と指摘し、県内原発の冷却システムが大丈夫か検証を求めた。


 福島第1原発のように、外部からの電源供給が止まり非常用ディーゼル発電機も動かない「全交流電源喪失」に陥った場合の対応、手順は、敦賀1号機もほとんど同じ。日本原電の加藤眞治敦賀地区本部長は「ちゃんと準備している」と説明する。


 まず、蓄電池で作動する非常用復水器系統で原子炉内の水位を保ち、原子炉圧力容器や周辺配管などの損傷がなければ、一定の冷却機能が維持できる。冷却用の水の容量は約8時間。補給系統もあるが、蓄電池の電源を含めて限界はある。


 非常用復水器系統で炉内の水位を保てず、原子炉圧力容器内の圧力が高くなった場合は、蒸気を原子炉格納容器側に放出する。この操作では水位がさらに低下するため、消火用水系統からの注水も並行する。


 格納容器内の圧力が限界近くになれば、放射性物質を閉じ込めている機能を格納容器の破損を防ぐため、炉心に損傷がないか確かめた上で格納容器の弁を開け、フィルターを通して主排気筒に放出する手段も残るが、微量の放射性物質が空気中に出る難点はある。


 敦賀1号機は地震による津波の高さを最大約2・8メートルと想定。福島第1原発とは立地条件が異なり、非常用ディーゼル発電機などが直接被災する可能性は低いとされる。ただ、これを超える津波や、非常用の手段で注水しても水位を保てないといった今回のような「想定外」の事態にどう対応するか。加藤本部長は「福島の詳細な状況が分かっていない。沸騰水型として事故対応の手順を見直す必要があるのかどうか、電力共通の問題として取り組む必要がある」としている。

ソースとして2chやウィキペディアは避けたいのですけれども余りにも用語や説明が錯綜しているので・・・
2ch情報では非常用復水器は電源なし、それ以外の隔離時冷却系・高圧炉心注水系・低圧注水系は電源必要。
日経オンラインが「隔離時復水器」と言っていたのは非常用復水器のこと。紛らわしい。
ウィキペディア情報では隔離時冷却系が電源なしっぽくて残りは電源必要なように書いてある。非常用復水器も電源が必要なように読める。
上記の福井新聞も非常用復水器には結局電源が必要なように書いてある。
これまでの報道では高圧炉心注水系について電源が要らないと書く新聞、必要と書く新聞、錯綜しています。
この混乱の根源が単なる勘違いなのか意図的な妨害なのかが問題。