産経の言いがかりはまさに猛攻w

何となく焦りが感じられるのは気のせいでしょうか。
産経新聞には年中この手の記事が載るのかもしれませんが私には「近来まれにみる酷さだな。」と感じられました。
原発事故はプラントの不備ではなく一義的に人災だ。」と殊更に印象づけようとする動きと相まって、原発推進派が巻き返しを図ろうとしているように思えてしまうのは多分被害妄想ですね、すみません☆彡

外交配慮欠く唐突な原発停止
2011.5.21 07:00 (1/2ページ)
 現在13基の原発が稼働し、今後も増設が予定される中国では国営新華社通信が菅首相の発表を英語版のみで速報した。東京電力福島第1原発事故を受け原発への不安が高まっているのは中国国内も同じ。原発の安全性を否定しかねない首相の唐突な発表が地震の多いアジアの原発立地各国にどんな影響を与えるか、配慮を欠いたと言わざるを得ない。

地震が来ると原発が危険なのは福島の事実をもって示されたのであって、浜岡をとめたことで示されたわけではありません。
原発の安全性」といったフレーズを自明のもののように挿入するあたりがさすが年季の入ったマスコミ人です。刷り込みのプロですね。
原発の安全性」などないと現実の事故によって証明されている最中ですよ。
それとも中国の地震では原発は壊れないと決まっているんですか?
というか、「原発地震で壊れる危険性があるから注意するべきですよ。」というメッセージを出すほうが人間としては誠実です。
産経が気にしているのは当事国政府の体面でしょ、そこの国民の安全ではなく。

日本側は「原発の運転、保守で優れ、人材育成でも協力できる」(東京電力勝俣恒久会長)と強調し、受注を獲得しただけに、日本の原発事故対応はベトナムをはじめとする諸外国にも関心をもって受け止められている。


高品質で安心・安全な商品を海外に提供し続けることで日本は輸出大国として地位を築き上げてきた。海外ユーザーの諸外国に納得いく説明を欠いた今回の唐突な原発停止発表は日本の国際信用力を失墜させたと言わざるを得ない。

このくだりは言葉を一瞬失うぐらいの下衆っぷり。
よりによって東電の言い分を肯定的に引用するとは。
東電は世界史上最悪の事故を起こした上に社長が逃げた人災企業なのにね。
原発が決して「高品質で安心・安全な商品」ではないということは災害による破壊という事実によって証明されたことであって、浜岡原発の停止によって印象づけられたものではありません。
もう一度繰り返しますが、「原発の危険性」は印象ではなく事実です。
私たちが日々被曝しているのも夢じゃないのですよ。
日本の技術力や信用力を失墜させたのは震度6程度の地震で現にもろくも壊れた原発の、いい加減な建造ぶりなのです。
産経の書き方だとまるで「事実でない悪評が浜岡の停止によって広められた。」と読めてしまいます。

2011年度第1次補正予算をめぐっても、政府・民主党は、諸外国向けの政府開発援助(ODA)を1000億円削って財源に充てる方針で臨んだ。結局野党からの批判を受けて削減幅を500億円に圧縮したが、民主党政権が傾ける外交への熱意に疑問符が付く対応だったことは間違いない。

日本人の多くが困苦のただ中にいるのに呑気に援助する方が良いとでもいうのですか。
そんなにいい格好してどうするの?震災で義援金を送ってもらっているくらいなのに、じゃぶじゃぶODA出してどうするんですか?
まあODAも利権ですから利権擁護というスタンスで一貫性はありますが。
産経のこの記事は「外面を気にして節を曲げてしまう」という日本人の気質をよく把握した上で書かれていますね。
「外国に対してカッコ悪いから原発もほどほどに認めようか。」と、自分の意見をハッキリできない、すぐに他人に流されるという日本人の特徴ですからね、危ないです。
日本人の気質的欠点を的確に把握して、「空気」でプロパガンダしていく狡猾な賢さが感じられる、とても胸糞悪い記事でした。