誰にモテたいのか

ずいぶんと客観的なエントリです。
客観性から出る思いやりっていうのは好きです。
http://anond.hatelabo.jp/20070305001441

僕はモテない。

なぜかといえば多分、空気が読めないからだろう。見た目もパッとしないし、話題が豊富でもないし、オタクだし、どちらかといえば暗いほうだし。不器用だし。

クラスに一人の女の子がいる。性格は悪くない。でも、ちょっとおしゃべりが多いし、他の女の子なら、言わないようなことまでついつい話してしまうみたいだ。やけにアニメに詳しいし、2ちゃんねるも見ているみたいだ。明るく振舞っているけど、本当はネガティブっぽい。顔は可愛くない。お洒落っけはほとんどない。

彼女を見ているとまるで僕みたいだと思う。いじめられてはいないけれど、どこか一線、周りの人から距離を置かれている様も僕みたいだ(例えば、誰と誰が付き合っているなんて情報が、最も遅く届くのが、僕と彼女だ)。だから、彼女とはよく話す。

僕が彼女のことを好きであれば、どれだけこの世は素晴らしいだろう。

他の男たちが影で言い合っているように、僕も彼女を異性として意識できない。そして僕は、他の男たちと同様、可愛らしく、女性らしい、モテる女の子に心惹かれている。

彼女と話すと、彼女の不美人さにげんなりしてしまう。そして、そう思っている自分という人間にも。僕がやっていることは、僕の首を絞めることなんじゃないかと思う。それでも、僕はその気持ちをとめられない。もちろん、彼女も僕に対して、似たような思いを抱いているんだと思う。

ゲームだとするなら、これはとても残酷なゲームだと思う。

モテない、という悩みはよく語られていますが、それは正確には「自分がモテたいと思う相手にモテない」ということが多いです。
もちろん悩みは主観的なものですから、決して「客観的にみて君の悩みは自己中心的で馬鹿馬鹿しい」などとは言ってはならず、悩んでいる人の主観に対してうなずいてあげるべきです。
ただ、ある種の異性に対して、恋慕はおろか、思いやりの対象としてすら最初から除外していることは少し思うべきでしょう。
言い方を変えると、ある種の異性を世界から除外した上で、「この世界で私は愛されない」という悩みを抱えていることもしばしば、ということですね。


・・・ま、一切の贅沢を言っていないのにモテないということもあるのですが・・・