リフレ系論者の墓穴


浜田宏一変節騒動やFTPLにまつわるリフレ系論者の言動を見ていると、FTPLがなんであるかきちんと理解しないで、「自分たちの財金併用論と同じじゃないか」と飛びつき、浜田氏擁護にも脊髄反射的に乗り出した、というところなんじゃないかと思います。
リフレ派の専門家層でも経済理論全部に通じているわけではないので、印象で賛成反対決めてしまうことがあるのでしょう。
リフレ系論者でも、本当に専門知識がある人はこの辺をうまくかわして、めったな発言をしないようにしているようです。
まともなリフレ系論者はあまり意見を言わない人だと思ってよいです。
浜田氏が変節したことを報じるマスコミに対して、目立ちたがりのリフレ系論者はバカだのアホだのと噛みついていますが、今の情勢はリフレ系に非常に不利です。
安易に浜田擁護・FTPL支持にコミットしてしまった今、やろうと思えばマスコミはリフレ系に大打撃を加えることができるようになりました。
世の中には目立ちたがらないけれども経済理論に詳しい人は当然いるのですし、私が参考にしている教科書の執筆者も大体は目立ちたがらない人たちです。
経済学教育の本分を粛々と務めていらっしゃるような専門家の方々です。
リフレ系論者はそれらの専門家に比べると非常に軽薄、いい加減であり、その発言内容には疑わしいものがあります。
FTPLについて上念司氏などは「新しいマクロ理論」などと、またもや素人騙しの看板を掲げていますが、FTPLはかなり前から検討されている理論なので、詳しく説明できる専門家が何人もいます。
マスコミはそれらの専門家に寄稿依頼や出演依頼ができるのですから、本気で浜田批判・変節したリフレ系論者批判をしようと思えば、いつでも可能な状態になりました。
しかし、FTPLの観点から見てリフレ政策を肯定できないこともないので、もし安倍政権の意向がマスコミに反映されるのであれば、むしろリフレ派擁護に使われるかもしれません。
ただ、そうなってしまうと何のためにFTPLを持ち出したのか意味が分からなくなるので、結局は浜田宏一氏の意見変更が思想の混乱に根差すものであることが明らかになってしまうと思います。