緊縮財政のアメリカとユーロ圏、どこで差が付いた?

「緊縮財政を行うと金融政策をやっても景気は回復しない」という人が日本には多いですが、現実の証拠はその意見を支持していません。
日本で財政推しをしている人たちは現実の事象やデータをまったく参照しないで意見を言い続けているので、意見に意見を重ねる主観の塊のような状態に陥っています。
同じような緊縮財政をしていながら差がついているアメリカとユーロ圏について、とある経済学者が次のような論評をしていました。

Europe was doing a lot of austerity. But so, actually, was the U.S., between the expiration of stimulus and cutbacks at the state and local level. The big difference was monetary: the ECB’s utterly wrong-headed interest rate hikes in 2011, and its refusal to do its job as lender of last resort as the debt crisis turned into a liquidity panic, even as the Fed was pursuing aggressive easing.
ヨーロッパは緊縮財政を行っていた。しかし、アメリカも行っていた。大きな差がついたのは金融政策による。
http://krugman.blogs.nytimes.com/2016/04/30/when-europe-stumbled/?module=BlogPost-Title&version=Blog%20Main&contentCollection=Opinion&action=Click&pgtype=Blogs%C2%AEion=Body&_r=1

誰が書いたか知りたい人はリンク先を辿ってください。
さあ、日本の財政推しの方々はどう対応するのでしょう。
在野リフレ派やリフレ議員の意見がどう変わるかも興味深いですが、もしかしたら意地になって全然変わらないのかもしれません。
そうなるとますます現実遊離の度を深めることになります。
このエントリは次の記事を契機として書きました。
TheMoneyIllusion » The Fed did monetary offset and the ECB did not