理解不足の久保田博幸の無理やりなロジック

いいタイトルが思い浮かばなかったので工夫なく丸写しですけど。
最近、日本リフレ派がアホな言動をしだして幻滅はなはだしいわけですが、今のところ岩田副総裁が最後の砦状態です。
馬鹿げたしがらみにこだわって岩田副総裁までもアホな言動をしだしたら、私はデフレ脱却を待たずにリフレ派さようなら、ですわ。
それはともかく、久保田博幸という私はぜんぜん知らない顕名の人が、もう見飽きた感のあるイチャモンを懲りもせずにつけているので、あげつらっておきましょう。
こういう人たちは本やネット記事を読まないんですかね。
いつまで同じイチャモンを言い続けるつもりなのでしょうか。
岩田日銀副総裁の無理矢理なロジック

 デフレもインフレも最終的には貨幣的現象であるというはミルトン・フリードマンなどが提唱したマネタリストの理論で、社会に流通している貨幣の総量が物価の水準を決定するという学説である。学説ではあり、これが結果として正しいものであると証明されているわけではない。

経済学説を「証明する」というのは、どういう行為を指しているのか明らかにしましょうね。
まさか数学のように証明するつもりじゃなかろうね。

デフレもインフレも貨幣的現象と単純に決めつけて良いものなのか。もしそうであれば、貨幣の量を調整すれば自動的に物価も上げ下げできることになる

本を読もう!
読書はいいぞぉ。
久保田が言うようなのを「単純な貨幣数量説」というのですが、岩田副総裁はそれを明白に否定しています。
(ただし、長期的には成り立つ)
貨幣を増やして、直接にすぐに物価があがるなら、貨幣は物価上昇分に吸い込まれておしまい。経済活動は何も変わらず。
直接にすぐには物価が上がらず、経済活動の活発化を通じて上昇します。
貨幣を注入すると、人々(ただし最初は投資家などの専門家・企業)は所得の増加や物価上昇を予想し経済活動を変更するため、それを通じて経済が活発化します。
ジーム転換ですね。
こういうことを書くと、「予想はふわふわしてる」とか「橋を作った方が予想に頼らずにすむ」とか言う人たちがいるわけですが、こういう人たちは例えば自分が会社をクビになりそうな情勢になってもおカネの節約をしたりしないのでしょうか?
予想に根ざして行動するなんて当たり前だし、人間は普通、必ず、予想に根ざして行動するもんだと思うのですが、違うのでしょうか?
「ヤクザに殴りかかると身の危険がある」ということが予想できず、いちいち殴りかかるのが人間のスタンダードなんですかね?
私はそんな現実を見たことがないのですが。

貨幣を供給しても使ってくれる人がいなければ、お金が大量に日銀の当座預金に積み上がるだけとなる。むろん、これはただで配れるお金ではなく貸し付ける資金である。

使うのは銀行。日銀当座預金は貸出以外の使い道もあるので、そのへんはやっぱり読書するべし。
まぁ、現実的に貸出やマネーサプライが増えているのにも関わらず、そういうことを一切下調べしないで記事を書いている久保田の心がけが悪いだけなんですけど。
銀行にしてみたら、持っていても大して儲からないカネをただ持っているだけじゃしょうがないので、他の使い道に使いますよ。
繰り返しになりますが、現に使われていますし。
他に儲かる道があるのに敢えて無視する銀行が存在する世界に私たちは生きていないので、久保田にもしそう見えるなら見方が悪いだけであります。
蛇足ですが、カネが積み上がるだけで貸出に回らないから意味ない、というイチャモンの元ネタを提供したのはみんな大好きあのお方。
英語が読める方は調べましょう。

岩田副総裁は高橋財政の研究でも知られているが、高橋財政でのレジームチェンジが成功したように見えたのは、日銀による国債の直接引き受けがあったためではない。むしろ、それまでの金輸出禁止などで押さえ込まれていた経済が、金輸出解禁とそれに伴う円安や財政出動政策金利の引き下げなどにより解き放たれた側面が大きい。

なんでしょうかね、その円安とやらはどうして発生したの?
自然発生?

物価連動国債を元にしての将来の物価予想はブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)と呼ばれるものである。これについては過去に何度も指摘したが、2012年11月のアベノミクス登場時の物価連動国債流動性はほとんどない国債であった。リーマンショックによる影響で日本の物価連動国債や15年利付き国債は壊滅的な打撃を受けた。その保有が海外投資家が多く、投げ売り状態となり発行も停止された。毎日、気配はつけられるが、金融機関の債券関係者のさらにそのほんの一部の参加者がつけた、ほとんど流動性のない国債の利回りから算出された、予想インフレ率にどれだけの意味があるというのであろうか。

なんかブツクサ言っていますが、現実のインフレ率が、消費税の影響を除いても上昇していることについてはどう説明するんでしょうか?
インフレ予想が当たっているんじゃないのですか?
どうしてそう現実を見ないのですか?
現実が嫌いなのですか?

その後、下落しており、このあたりのBEIのチャートは日経平均に連動している格好となっていた。

うーん、失笑。
逆ですわ。
では、株価はどうして上がったのですか?

物価連動国債の発行が再開されたことで、日本相互証券などではBEIの2013年10月8日から新発債を元に算出されているが、その後は1%前半で低迷している。その間、大胆な国債買入は続き、日銀のバランスシートは膨らみ続けているが、物価そのものも、予想物価も低迷しているのはなぜなのか。

消費増税のせいで経済活動が低下しているから。
経済活動とインフレ率が無関係だと考えている久保田の理解が異常なだけ。