山田厚史はウソ以外を書けるのか?

変な記事があるなー、と思うと筆者は山田厚史であるという。
この人はほぼ毎回ウソを書いています。
アホな作業だとは思いますが、あげつらってまいりましょう。
前門のイスラム国、後門の財政破綻 安倍長期政権を待ち受ける死活問題 | 山田厚史の「世界かわら版」 | ダイヤモンド・オンライン
イスラム国うんぬんといった部分は完全に山田の妄想に過ぎないので、論評にすら値しません。
こんなもんは誰でも何とでも言える類の言説であって、こんなレベルのものが記事として通用するのが朝日新聞だということであります。
問題はやはり経済問題にふれた部分。

内政の重要課題は財政問題だろう。税と社会保障の一体改革は崩壊寸前だ。もともと安倍首相は、財務省の描く財政健全化シナリオに懐疑的だ。財政再建増税より名目GDPの拡大が有効、と考える新自由主義の経済学者がブレーンを占める財政再建より目先の景気が重視される。

赤文字をお読みくださいませ。
ここまで適当だと左翼の新自由主義批判者も脱力するレベルだと思うのですけど、もし新自由主義が名目GDPを拡大してくださるのであれば、批判する人はいなくなってしまいますよ。
名目GDPが伸びるということは国民の所得が伸びるということなのですから、誰が反対するのでしょうか。

消費税率10%を1年半先延ばししたことで政府が掲げていた「2020年基礎的財政収支黒字化」の目標は絶望的になった。

まぁ、達成できるかどうかは分かりませんが、絶望的かどうかも分からないでしょう。
5年も6年も先のことがどうして山田には分かるのでしょうか。
頭のおかしな人なのでしょうか。
ただ、名目3%成長という、まともな国なら最低水準の成長をした上で、数兆円の歳出削減をすれば達成できるという記事も読んだことがありますから、山田の話は余計に胡散臭いです。
またお馴染みのデマカセと決めつけだと思います。

12月14日の日経新聞に日銀の国債保有が600兆円に達した、という記事が載った。政府が新たに発行する国債の額より、日銀が銀行から買い上げる国債の額が大きい。つまり日銀資産はどんどん膨らむが中味は国債。お札と国債の交換で日本の財政は維持されている。日銀が輪転機を回して国家の生業を支える「キツネの小判」現象が定着化した。

いやいや、日銀が買わなくても国債発行はできますし、15年デフレの間も延々とできていましたので、山田の話は事実にも根ざしていませんねぇ。

2016年には参議院選挙がある。場合によってはダブル選挙になるかもしれない。政治の季節に金融緩和をやめるのは至難の業だ。2017年には消費税が10%になる。本当に増税に踏み切ることができるか定かではないが、いずれにしても景気対策が求められ、緩和打ち切りはここでも難しい。

政治の季節であってもインフレ目標が2%に達していれば金融緩和をスローダウンさせ始めるでしょう。続ける必要は特にありませんので。
逆に疑問なのは、どうして山田はそのように変な考え方をするのか、ということです。
インフレ率が2%に達しているなら景気はかなり良くなっている状態なので、緩和をそのまま続ける必要は全然ありません。
金融政策派の人でも「必要ないね」と言うでしょう、当然。
トートロジーですけど、必要ないことを行う必要は有りませんもの。
山田の言っていることは訳分からんので論評も難しいです。

 デフレの海に沈みながらGDPの2倍を超える負債を貯めた日本の財政は、世界での図抜けた火薬庫である。火をつけるのはインフレ政策か。投機筋の日本売りか。
「日本の国債は返済できない」と市場に思われた時、皆が寄りかかっているシステムが音をたたて崩れる。選挙で手にした4年間、首相は地雷原を行く覚悟が必要だろう。

山田が言いたいのはつまり、「とにかく消費増税しろ」ということなんでしょうけれども、ジャーナリストの癖に官僚様に媚び媚び人生で良いのでしょうか。
朝日新聞って反権力じゃないのですか。
消費増税を延期しても日本国債の利回りは最低水準にあります。
それはつまり、返済できないなどとは思われていないということです。
また、外国からカネを借りているわけではないのですから、市場がどう考えようとどうでも良い話であります。
勝手にそう考えていただいて結構でございます。
山田の書いている「日本売り」という現象が何を指すのか定かではありませんし、山田自身にも定かではないのだろうと思いますが、仮に円を売るのであればどんどん売っていただきたいと思います。
大歓迎ですね。