【大雪】拠点都市への集住をすすめよう【コンパクトシティ】


2月8日の雪の影響が一週間たっても収まらず、山梨県は全域が孤立状態とか。
御苦労なさっている関係者の方々には応援申し上げたいです。自衛隊その他による除雪、ヘリコプターなどによる物資補給がうまくいくと良いですね。2月20日あたりには再度降雪するそうで、これは今のところは大雪にはならない予報ですが、油断なく対応していただきたいと思います。

自然の猛威を公共事業だけで防ぐのは不可能

東日本大震災に続いて今回の大雪によっても感じたのは、「公共事業だけで災害を防いだり、物資補給を確保するのは無理である」ということです。
日本はこれまで数十年にわたり莫大な国家債務を積み上げるくらいに公共事業を行い、その3割くらいは道路建設に費やしてきたわけですが、「百年に一度の大雪」の前には国民の生命・財産を守るのに全く足りないということが明らかになりました。
津波への根本的な対策が、「高台に住む」ことであるのと同じで、大雪や台風による交通路遮断の悪影響を軽減するには地方においても出来る限り集住して、補給活動の分散を防ぐことが求められます。
道路をいくら充実させても災害時の補給力には限界があるのですから、少人数ずつ分散して生活しているようでは対応ができません。
今回の大雪では一週間たっても交通が断絶していますが、10日の雪が山間部では結構な量になるなら、8日から数えて二週間くらいは「陸の孤島」になってしまう地域が出てしまうかもしれません。
そうなれば体力のない人が衰弱死したり、物資調達に出た人が事故にあって死ぬ危険性はますます高まるでしょう。
地方の人口について普段は「少ない」と思い、社会へのインパクトが薄いように私たちは感じ、社会を合理的に改造していく努力を怠りがちでありますが、雪によって数十人、数百人が亡くなるようなことになれば、それは慄然とする事態です。先進国にあるまじき状況といえましょう。
数十人、数百人の命の重さを平時にも想像し、それらの人たちを守るためにも合理的な居住地設計が必要なのだろうと思います。