【金融政策】「予想」の理解が大切

読む度に「え、こいつこんなこともわかってないの!?」と思わされる、ある意味で新鮮な驚きを与えてくれるブログがここに。

消費に民間住宅、民間企業設備、公的固定資本形成を加えたものとは、要するに名目GDPです。(純輸出、在庫変動は省略)中央銀行が発行したお金が、名目GDPになるように使われれば、デフレ脱却に向かいます。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/

今までさんざん金融政策について語ってきたあげくにコレですかいな。
アベノミクスが開始されたときに一般の人たちが驚いたのは、「日銀が一円のカネも出していないのに、どうして円安と株高が発生しているのだ!?」ということだったですよね。
「予想」のパワーによって資産市場が先行して改善していったプロセスです。
あれを目撃していたとき、三橋はまさか「あー、日銀のカネがまわってるぅ」とか考えていたのでしょうか。
そんなんで「経済評論家」を名乗って大丈夫ですか。
しかも、このあいだ発表された7〜9月期の成長率は、うだうだと公共事業を増やした挙句の数字ですが、「予想」のみで勢いづいた1〜3月期の成長率の方が遥かに大きかったという現実が見えていないのでしょうか。
(ただし、「予想」を裏付けるように実際の金融緩和をしなければ、市場はしっぺ返しをします。「言行一致」が「予想」を重んじる金融政策でも大切です。)

無論、株価が上昇していけば、キャピタルゲインを得た(あるいは「得る」)人が消費を増やしてくれるかも知れません。そうなれば当然、名目GDPが増えますが、株価上昇「のみ」では消費が増えたことにはなりません。

株価上昇による資産効果のほかに、「バランスシート改善効果」や「トービンのQ」は知っとる?
株価が上昇すると消費だけではなくて投資も増えます。
「資産市場の改善が実体経済の改善をもたらし、相互作用する」というリフレーションのメカニズムを、三橋はほとんど理解していないようです。