黒田日銀総裁がまたまた株価急落を引き起こす


株価は−219円、13605円
もちろん急激な円高をも引き起こし、現在96.33円です。
黒田氏は完全に安倍首相の信頼を裏切り、財務省の走狗としての本性を現しました。
毎月の日銀決定会合ごとに資産市場にダメージがもたらされるのであれば、実体経済もふたたび停滞しはじめるでしょう。
いくらマネタリーベースを増やしても、日銀総裁みずからが「予想」を毎月ぶちこわしているなら、景気回復やインフレ目標達成などできません。
黒田氏の政策は、マネタリーベースを「ブタ積み」にするための策略だと思われます。
多額のマネタリーベースをふくらませても、予想インフレ率の上昇を総裁自身が妨げ、銀行の超過準備に金利を支払い続けるなら、カネが世間に出回る力は弱いものにとどまるでしょう。
黒田氏の厚顔無恥な裏切りが明らかになった以上、日銀法を改正して解任するべきだと思います。

月もまた、名目金利に言及

黒田氏の名目金利についての思想はまったく間違ったもので、矛盾に満ちています。
異次元緩和はタテマエ上は「2%インフレ目標を達成する」と言っていますが、インフレ率が2%になっている世の中で、長期金利が今のように0.8%にとどまっているなどということはありえません。
インフレ率が上がった状態で、インフレ率をはるかに下回る利率でカネを貸すのは、「損するためにやっている」ことになるからです。
予想インフレ率が上がれば、長期金利も予想をふまえて上昇するのが正常であり、現在の長期金利が低いのは、予想インフレ率も低いからです。
黒田日銀と財務省が予想インフレ率を隠す理由はこのへんにあります。
予想インフレ率を低いままにしておきながら、「2%インフレ目標を目指す」と主張するのは矛盾しているというよりも、ウソをついていると判断するのが適切でしょう。
また黒田氏は、「良い金利上昇と悪い金利上昇がある」といった話をしますが、その区別をどのように行うのでしょう?
それらを峻別する知見があるのでしょうか?
私は知りませんが。
逆に、「良い金利上昇と悪い金利上昇」を区別する方法があるのであれば、悪い金利上昇だけを心配すればよいのであって、黒田氏のようにとにかく「長期金利の上昇はいけない」と言うのは自己矛盾です。
5月ごろに確かに金利は上昇し、黒田氏は慌てておさえこもうとしましたが、では、あれは「悪い金利上昇」だったのでしょうか?
「財政ファイナンスとみなされた時に悪い金利上昇が起こる」はずなのですから、異次元緩和はすでに財政ファイナンスだと見られたということでしょうか?
黒田氏の言動はこのように、何の一貫性も理論もありません。
黒田氏の不誠実な言説に、市場はネガティブな反応を示しています。
市場のネガティブな反応は日本の実体経済の回復を妨げます。
つまり黒田氏は日本経済全体を犠牲にして保身に汲々としているわけです

増税も肯定

消費増税肯定にまつわる黒田氏の発言は、いかにも役人らしく根拠ゼロの断言です。
デフレ派のニュアンスを久しぶりに思い出しました。
黒田氏は、「消費増税をためらえば悪い金利上昇が起こる」などと財務省の役人らしい恫喝をしていますが、現実に起こっているのは黒田氏の消費増税肯定に対して市場がネガティブな反応をしめしているということです。
リフレーション政策は、資産市場の改善を通じて実体経済の回復を実現するものであり、その相互作用が効果を発揮するわけですが、黒田氏が発言するごとに資産市場は悪化するのですから、消費増税肯定論によって実体経済が悪化してしまいます。
ここにもまた黒田氏の矛盾があります。
「将来よくないことが起こりかねないから増税しよう」と発言することによって、現在よくないことを引き起こしているのです
現在よくないことが起こっているなら、将来も必ずよくない状況になります。
黒田氏は現在から将来にかけての日本経済に既にダメージを与え始めています。

銀決定会合ごとに円高を惹起

以前も書いた表ですが、引き続きバカげた円高を招いているので記録しておきます。
黒田氏が発言するごとに円高になり、発言しない期間は円安方向に回復し、発言があるとまた悪化します。
財務省系、日銀系の総裁を据えるのはもう絶対にダメです。
法律で禁止するべきでしょう。

日付 ドル円 黒田発言
2013年7月29日 97.96 消費増税肯定
2013年7月30日 98.03  
2013年7月31日 97.86  
2013年8月1日 99.53  
2013年8月2日 98.93  
2013年8月5日 98.3  
2013年8月6日 97.74  
2013年8月7日 96.32 日銀決定会合
2013年8月8日 96.18 日銀決定会合