【リフレ派】理解の薄い人々に批判される運命

フレーション政策、不憫よのう。
現実に何万人もの人々の生活を改善し始めているというのに、理解したがらない人々に限って大声でリフレ政策を批判し、マスコミでもそれが主流という。

株価上昇がリフレーションの本質ではない、というのはけっこう微妙な表現。
リフレーションの本質は一口では語れないものであって、経済を良くする経路はさまざまに存在します。
さまざまに存在する以上、「株価の上昇がリフレの本質ではない」と言っても間違いではないですが、いくぶんかは間違っています。
株価が上昇すれば、企業や銀行のバランスシートの改善、企業や個人への資産効果、企業にとって資金集めの効率がよくなることを通じての設備投資への促し、などが出てきますから、経済を好転させる効果はあるわけです。
その意味では本質の一部を成していると言うことが可能です。
「本質」を単一な何か、と捉えているところが赤木氏の認識の浅さと言えるでしょう。
また、リフレーション政策は失敗しているどころか、現実に生産を押し上げているのですから、リフレ支持者が期待していたような展開にはなっていないにせよ、成功しています。
個人的には予想インフレ率と為替の動きに神経質になっており、株価はあまり気にしていません。株価の動きはよく分からないものであることも多々ありますし、従属的な数字だと考えています。
為替レートは購買力平価である105〜107円くらいまで下がって欲しく、現状でも10円くらい円高だと思います。

その手の発言をリフレーション政策に通じた人がするとは思えません。
ネットでは安倍政権を支持する意味で、そのような発言をする人がいたとは思いますが、リフレ政策についての知識を深めている人間なら株価だけで成否を判断するはずがありません。
このような論難をすることじたい、赤木氏がリフレーション関連本を読んでいないことを表しています。

株価が高いことが景気が良いことにはなりませんけれども、株高は景気を良くする一要素ですから、繰り返しになりますが、完全に誤解というわけでもありません。
また、リフレが株上げでないというのも一部正しい認識ですが、リフレーションをやれば株価は上がるのですから、やっぱり全くの勘違いでもありませんが、勘違いするのは人々が勝手にしているのですから、経済屋の責任であるはずがありませんね。
赤木氏が代表例ですが、たとえばリフレ派の泰斗である岩田規久男副総裁が一般向けに出している著作は数多く、いつでも書店で手にとることができますが、一般の人々もマスコミも一向に読もうとせずに勘違いをしていたのですから、単純に勘違いした人々の責任です。
赤木氏の主張は、自分の怠惰を棚に上げたイチャモンでしかありません。