【TPP】TPP拡大へ交渉加速

TPP拡大へ交渉加速
 米通商代表部(USTR)によるとメキシコ政府も参加を表明した。現地報道などによると、フィリピンとパプアニューギニアも強い関心を示したという。


 日本の交渉参加と同時に、これまで参加に慎重な姿勢を示してきた各国もTPPに雪崩を打ち始めた格好だ。ただカナダは日本と同様に一部農業分野の保護を求めており、全分野の関税撤廃に反対する意向を示してきた。米国とニュージーランドはカナダの参加に反対してきた経緯がある。


 交渉参加国が一気に拡大した場合、市場開放を巡る各国の利害調整は複雑さを増す。米国が目指す12年中の妥結に向けたハードルが高まったともいえる。

ASEAN+6という枠組みの方がTPPより優れているという話が佐藤ゆかり議員から出ましたが、ASEANインドネシアシンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ブルネイベトナムミャンマーラオスカンボジアです。オブザーバー・ステータスを持つ国として パプアニューギニアがいます。「+6」とは日中韓ニュージーランド、オーストラリア、インドです。合計17カ国。
このうちTPPの交渉に参加している国、関心を示した国をあげると、9カ国にのぼります。既に過半数ですね。
NAFTAのカナダ、メキシコが揃いぶみで参加して、台湾や中国も関心を示しているという話も出ています。
なんかこの雰囲気だとASEAN諸国が全部TPPに参加してしまうのではないかという気も致します。それは別に不自然なことではなくて、将来はアジア太平洋自由貿易圏を造るという構想があるのですから、早めに参加して自分の都合を述べておこう、全部決まってから丸呑みしなければならない事態は避けよう、という考えは当然のことです。
ASEAN+6の枠組みで自由貿易協定を結ぶのはTPPと矛盾しないと思いますけれども、結局ASEANがまるごとTPPに参加することになるとしたら意味ない作業になりますわね。
よしんばASEAN+3みたいな中国主導の自由貿易協定を結んでしまって、その後にTPP参加交渉をその枠組みで行うということになったら日本は同盟国たるアメリカと対決する形でそれを行うことになるわけで非常におかしな図式になります。そういう図式を望んでいる人々が日本にもいるのですかね。
中国はやはりTPPには不快感をもっているようで、なんとかしてASEAN+3か日中韓FTAのような、中国主導の仕組みにもっていきたいようです。

米国、韓国とはFTA、日本とはTPP主導…中国が反発
2011年11月14日08時24分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
アジア・太平洋地域の経済統合を目標にした環太平洋パートナーシップ協定(TPP)をめぐり、米国と中国の間で緊張が高まっている。中国政府は、米国が中国を疎外したままTPPを主導し「反中国経済連帯」を具体化している、と非難した。


しかし米国は「経済復興のためにはアジア中心の外交が必須であり、こうした外交の中心軸は経済」と強調した。特に日本政府が11日、TPP交渉参加を電撃に決め、米国と手を組む姿を見せ、アジア太平洋地域の経済覇権をめぐる列強の争いはさらに激しくなっている。一歩遅れて交渉に参加した日本を除いた米国など9カ国の首脳は12日(現地時間)、会議を開き、来年までにTPP協定を終えることにした。


TPPに関する中国の反応は露骨だ。中国商務省の兪建華次官補は米ハワイ・ホノルルで11日に開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の閣僚会議の直後、「中国はいかなる国からもTPPに招待されなかった」と不満を表した。また「もし私たちがこうした要請を受ければ真摯に研究する」と付け加えた。


兪建華次官は「TPPのような経済圏域統合のためのメカニズムは2者貿易(FTA)と相互補完的な関係にある」とし「(TPPのような)こうしたメカニズムは補充的な性格にすぎず、FTAに代わることはできない」と述べた。

中国が「招待されていない。」と不満を述べるとアメリカは「誰でも参加できるよ。」と応じたようです。
つまり中国がTPPの秩序に合わせて参加すればいいじゃん?と言っているわけです。