東電社員のまま政府に入り込む。

なんかもう「浸透」という表現がぴったり。

政府に東電社員36人
 東京電力から政府への在籍出向者が36人にのぼる実態が27日の衆院経済産業委員会で明らかになりました。日本共産党の吉井英勝議員が取り上げたもの。吉井氏は「まるで東京電力霞が関出張所。官民癒着といわれてもしかたない」と批判し、きっぱりやめるよう求めました。


 在籍出向は、内閣官房の副長官補、内閣府原子力安全委員会事務局、高速増殖炉もんじゅ」の開発にかかわる文部科学省原子力研究開発課など原子力・電力政策関係部門に集中しています。


 吉井氏の質問に対して政府は、東電からの在籍出向は、内閣官房12人、内閣府15人(現在3人)、文科省9人(現在2人)にのぼると答弁。さらに全電力会社からの在籍出向数は内閣官房が20人、内閣府が65人(電力関係公益法人含む)、文科省が14人(03年以降)と答えました。約100人の電力会社からの在籍出向のうち東電からの採用が3割を超えています。


 吉井氏が「企業に在籍のまま、公募もせず、前任者が東電に戻ると次の人が翌日から採用される構造が続いている」と指摘すると、海江田万里経産相も「おかしなものがある」「官房長官ともよく相談して本来の官民交流の趣旨が徹底されるよう検討したい」と述べざるをえませんでした。


 吉井氏は、経産省には東電の在籍出向者はいないものの、東電への天下りが極端に多いことをあげ、在籍出向と合わせて、「官民癒着が原発利益共同体の重要な一部を形成している」とあらゆる癒着を断ち切るよう要求。海江田氏は「官民交流が癒着とか利権構造の中に組み込まれていることはあってはならない」と答弁しました。

赤旗」の引用が多くなるのは忸怩たるものがあるのですが実際に極めて重要な指摘を公の場で根拠をあげて理詰めで行い相手がぐうの音も出ずに正直になるしかないという詰問をさせると共産党の右にでるものがいないのですから仕方ないのです…
こういうクリティカルな情報を引き出す質疑を他の政党もどんどんやって欲しいものです。
しかし、民間企業に居ながら政府に入り込んで直接政治に介入できるという慣行はムチャクチャですね。福島事故以来一連の流れで「ムチャクチャ」という言葉を使わなければならない事実が大量に出てきています。
政府がこんな状態では「東電が政府を舐めている。」という指摘は根拠のあるものだったのですね。そりゃ情報隠蔽もできるし東電救済案も出せるわけだ。まさしく「公私混同」です。
原発に有利な判決を出した裁判官が原子炉メーカーに天下りするなど、日本はすみずみまで公私混同が染み渡って腐りきっています。
古代・中世の貴族社会、武家社会とかわらないといえます。
人間の社会ってどこもこんな調子なんですかね?