白い炎


思春期の鬱屈と美しさがないまぜになった表現を最近は見ませんな。
この曲は1985年のものだと記憶しているが、この曲に見られる感性は70年代と繋がっているような希ガス
この頃のアイドル曲は内向的に悩む女子の内面を歌ったものがわりとあって、シングルになっていなくてもアルバムだと結構見つかる。
最近の音楽をまるで聴いていないので確たることは言えないが、昔のアイドル歌謡のように極めて内向的な作家が想定する女子像を投影する曲はワンパターンといえばワンパターンだけれども、ある世界を感じさせてくれるものがあって、今聴いてもなかなか乙なもの。
現実の女子がどんどん詩や曲を作るようになってかなり等身大の表現をしだした時代から、昔の少女漫画のように現実から遊離した美を描くことは音楽の世界でも稀になった、と思う。